皆さんのお宅にも、どこかにあるでしょうタイル。タイルは材質で3種類に分けられ、その中でも硬くて吸水率が低いので用途範囲が広く、床や壁、水まわりでよく使われるのが「磁器質」のもの。
次に、タイルに釉薬(ゆうやく)をつけて焼くことで色艶が出てガラス質になり、汚れを防ぐものを施釉(せゆう)といいます。最後に、1枚の表面積が50平方センチメートル以下のものを「モザイクタイル」といいます。これら3つの要素を持つ「施釉(せゆう)磁器モザイクタイル」の発祥が岐阜県多治見市。その地にあるのが多治見市モザイクタイルミュージアムです。
タイルの原料を掘り出す粘土の鉱山を思わせる、「建築の歴史家」と呼ばれる藤森照信さんがデザインしたおしゃれな外観の建物に入ると、そこはめくるめくタイルの世界。まず、2階では、いま流通しているタイルが暮らしの中でどのように使えるかを具体的に提案しています。3階は多治見のタイル作りの歴史と製造過程の展示。素材としてのタイルも並んでいて、貴重な昭和の頃に作られたものもあります。4階は全体が白いタイルに覆われたフロア。各地から集められたモザイクタイル画、タイルで描かれた銭湯の絵、洗面台や浴槽などが並び、さながら美術館のようです。
さらに1階には体験工房。好きなタイルを使ってオリジナル作品を作ることもできます。身近なタイルを知り、目で楽しみ、体験もできる博物館と美術館の要素を兼ね備えた「多治見市モザイクタイルミュージアム」。親子ドライブで出かけてみてはどうでしょうか。
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