主要な法律、憲法・民法などからなる六法。大学で法学部に通った人は六法全書に触れたことがあると思いますが、多くの人には縁遠いもので何よりも難しい。子どもが読めるものではありません。でも、子どもが「いじめや虐待」など、法律に抵触する行為に遭遇することがあるかもしれません。
子どもが法律の知識を得ることで、自分の権利を知り、身を守れる社会の実現を目指して2019年に一冊の本が刊行されました。それが弘文堂から出た山崎 聡一郎著、伊藤ハムスターイラストの「こども六法」です。大人でも難解な法律をイラスト付きで誰でも楽しんで読めるよう書き直した本です。「刑法」「刑事訴訟法」「少年法」「民法」「民事訴訟法」「憲法」「こども基本法」「いじめ防止対策推進法」と六法+2つの法律の章に分かれていて、たとえばこんな刑法のページがあります。
漢字にふりがな付きで『気軽に「死ね」って言ってない?』の言葉。その下にイラスト。意地悪そうなワニとライオンがいて、ワニが「こいつムカツク!」と言い、ライオンは「死ねってみんなに送っちゃおうぜ」と言い、小さなネズミが怯えています。その様子を見るオウムが「そんなこと絶対だめ!」と注意しています。そして、その下に第202条「自殺関与及び同意殺人」とふりがな付きであり、法律のわかりやすい説明が書かれています。
ロングセラーを記録している「こども六法」は先日、法改正と新法に対応して24頁を増やした第2版が発売になりました。子ども自身が身近な法律や権利を知っておくため、お父さん・お母さんもそれを把握しておくため、親子で読んでみてはどうでしょう。
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