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第181回 中秋の名月

9.14(土)O.A.(第181回)
中秋の名月

今年は来週の火曜日の9月17日が「中秋の名月」ですが、お子さんから「中秋の名月って何?」と聞かれたら答えられますか?日本では明治時代に太陰暦から太陽暦に変わりました。

それまでは月の動きを基準とした暦。月は平均29.5日で地球を1周するので、毎月1日の夜はほぼ新月、毎月15日の夜=十五夜はほぼ満月。季節としては7月から9月が秋。秋の真ん中8月の十五夜は「中秋の月」だったわけですが、このころの月は特に美しいので「中秋の名月」と呼ばれました。

現在の太陽暦は当時より1か月後ろにずれて8月は9月となり、太陽の動きが基準の暦になった結果「中秋の名月」にあたる日は、年ごとにバラつきがあります。今年2024年は9月17日ですが、来年は10月6日、再来年は9月25日とかなり振れ幅は大きいですね。

ちなみに旧暦の15日は「ほぼ満月」と前述しましたが、実は中秋の名月も含めて十五夜の月は、月の軌道が微妙に楕円形のため必ずしも満月ではありません。新月から満月にかかる日数は最大で15.6日、最小で13.9日。十五夜の前に満月になる年もあれば、十五夜あとに満月になる年もあるのです。今年の中秋の名月は月齢14.1で満月の月齢15に近い丸い月です。

最後に中秋の名月にお月見をする習慣の話。平安時代には十五夜の夜に月を見ながら宴を開く中国の風習が日本の貴族に伝わったと考えられています。それが江戸時代になると庶民にも広がりました。収穫したお米からつくるお団子食べて豊作を感謝し、またの豊作を願い、きれいな月を眺めつつ、神様に感謝と祈りをささげる行事になったのです。

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