お父さん、お母さん、子どもと一緒に美術館や絵画館に行くなど、芸術にふれるよう促すことを、何かしていますか?
芸術を親しむことも子どもの可能性を伸ばすと考えられています。
例えば、自分の考えや行動を客観的に理解・判断できる能力、専門用語で言うと「メタ認知能力」が向上する。言語の表現も磨かれるというのです。
ニューヨークのアート関係者が開発した「対話型鑑賞」という芸術鑑賞法があります。
これは作品名・作者名・解説情報を遮断した上で1つの作品を10分以上見て、気づいたことや感想を語り合うというもの。
「この作品の中で、どんなことが起きているのか?」
「作品のどこから、それを感じたのか?」
「他にも、何か発見したことはあるか?」
こうしたコミュニケーションによって感受性や理解力、表現力が磨かれるというのです。
そして、自分で作品を創作することは、自己肯定感を生むとされています。
「自己肯定力」は生きていくために大切だと考えられている感情。感じることを好きなままに、例えば絵に描いて表現する。それによって、自分をありのままに肯定して受け入れられるようになるといいます。
先日、発表されたお菓子やアイスクリームなどを販売するクラシエフーズのアンケート調査によると「博物館」「美術館」「劇場」に行く機会がある家庭は、アメリカ、中国の7割以上に対して、日本は4割以下。もう少し日本でも芸術への関心・興味が高まると良いのかもしれません。
でも、人間力を養うという目的意識だけではもったいない。
それは結果であって、芸術の楽しさや喜びは、子どもの充実した人生に繋がるはずです。
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