台風による損害で自動車保険は使える?

数ある自然災害の中でも、「台風」は我々日本人にとってもっとも身近な災害のひとつです。
台風は人・住居だけでなく、車に対しても大きな被害をもたらします。
台風によって受ける車の被害とはどのようなものがあるのでしょうか。またその場合、保険は適用されるのでしょうか。ここでは、知っておきたい台風と自動車保険の関係をご説明します。

台風が車に与える被害

車両保険で当て逃げは補償される?

車への台風被害として代表的なものは、飛来物による損傷です。台風による強風で巻き上げられるものは、石や砂利、枯れ木や枝などはもちろん、看板や家屋・ガレージの屋根など大きく重たいものもあります。これらが飛来し、車に衝突した結果、ボンネットやルーフが傷つくことは多数ある事例です。
また、冠水被害も多く起こります。台風による大雨で、洪水や河川の氾濫が起こり、駐車中や走行中の車が冠水し、水没。
その結果、エンジン等の機械系統が故障したり、車内のシートの汚れや臭いにより、買い替えが必要になったりします。

台風による損害は補償の対象か?

自動車保険において、台風による自分の車への損害は車両保険で補償されます。
補償対象となる主な場合は、以下のケースです。

  • 台風による契約自動車の水没
  • 台風による土砂災害で契約自動車が損傷した場合
  • 台風により飛来した物が契約自動車にぶつかった場合

車両保険をつけるかどうかは自動車保険契約時に任意に選択できます。SBI損保の自動車保険では約半数のお客さまが車両保険にご加入されています(2017年10月〜2018年9月SBI損保調べ)。
2018年9月4日に西日本に甚大な被害をもたらした台風21号。この台風による損害保険会社全体の車両保険の支払件数は、11万2,710件、支払保険金は約750億円にもおよびました(※【参考】日本損害保険協会 2019年3月11日現在の統計)
日本は立地や気象の条件により、非常に台風の上陸が多い国です。万が一に備えて、車両保険に加入しておくことをおすすめします。

特約付帯でさらに安心

特約付帯でさらに安心

ところで車両の損害には「分損」と「全損」があります。 車の修理が可能で、修理費用が車両保険金額の範囲内に収まる場合を「分損」といい、自己負担額を差し引いた車両保険金が支払われます。

損害が大きく、その修理代が車両保険金額を上回る場合を「全損」といい、この場合免責金額にかかわらず、契約時に設定した車両保険金額が支払われます。なお、車の所有権は保険会社に移転することになります。
「全損」の場合の車両保険金額と修理費用の差額には、特約で備えることができます。

SBI損保では「全損時諸費用保険金特約」といい、契約者自動車の損害が全損である場合、車両保険より支払われる保険金とは別に諸費用として車両保険金額の10%に相当する額が、20万円を限度として支払われます。

また、修理等で契約自動車が使用できなくなった期間、レンタカーを利用することもあるでしょう。レンタカー費用は車両保険の補償対象外ですが、こういった場合にも特約でカバーすることができます。SBI損保では「車両損害に関するレンタカー費用補償特約」といい、契約自動車が車両事故によって使用できなくなり修理工場で修理をしている間に、車の所有者がレンタカーを借り入れた場合、30日を限度として実際に負担したレンタカー借入費用(保険契約締結時に設定した支払限度日額を限度)が支払われます。
車の時価額や使用頻度によっては、これらの特約を付帯してより手厚い補償を検討してみてもいいでしょう。

サービスの詳細・提供条件などについてはサービスガイドおよびWebサイトを必ずご確認ください。

補償対象とならない台風の損害例

・台風により契約自動車が他人の車に損害を与えた場合

例えば、台風による暴風により車両が煽られて、隣接の他の車両にぶつかって傷をつけた・・・など、台風により契約自動車が「他人の車」に損害を与えた場合について考えてみましょう。
通常、他人の車や財物への損害は「対物賠償保険」で補償されます。それではこの場合も対物賠償保険で補償の対象となるのでしょうか?正解は「対象外」となります。
理由としては、人的なミスが一切介在しない台風のみが原因である場合は、他人の車に損傷を与えても、「不可抗力」とされ、そもそもの法律上の損害賠償責任が発生しないためです。

つまり逆の立場になった場合・・・隣家や近隣の建物からの飛来物で自分の車が損傷した場合も、飛来物の所有者に重大な過失がない限りは、相手に損害賠償請求することは難しいということになります。   
このように「相手方に請求できない!」ということも起こり得るので、やはり車両保険を付帯しておくことをおすすめします。
なお、賠償責任が発生するしないにかかわらず、ご近所同士でこういった揉め事になることは避けたいところですので、台風が到来する前には、庭や玄関の植木鉢や自転車、傘立てなどの飛ばされやすいものを片付ける、またはしっかり固定するなどの対策をしておきましょう。

台風時、車で走行する際の注意

特約付帯でさらに安心

車は大切な財産ではありますが、人命に勝るものはありません。
緊急事態ではまず人命第一優先で行動することが大切です。
そのうえで、台風や大雨、ゲリラ豪雨などの時、車を使用する際および車に損害を被った際の注意事項を説明します。

まず、道路が冠水した状態での車の走行は大変危険です。激しい雨の場合、ワイパーが利かず視界・見通しが悪くなるため、可能であれば運転を控えてください。
やむを得ず運転する場合は、経路を十分に確認しましょう。特に、前後区間に対して急激に道路の高さが低くなっている「アンダーパス」と呼ばれる区間には注意が必要です。水がたまりやすいため、進入した車が動けなくなる恐れがあります。国土交通省で公表されている「道路冠水注意箇所マップ」なども参考に、迂回ルートを走行しましょう。

万が一、クルマが冠水し車内にまで浸水してしまった場合は、すぐにエンジンを停止させ、車から降りて安全な場所に避難しましょう。水位がドア付近に達した場合、ドアが開かずに車から脱出できなくなることもあり、命にかかわる事故に繋がることもあります。
そして、速やかに加入中の自動車保険のロードサービスやJAFなどに連絡し、指示を仰いでください。

また、水が引いたからといって、エンジンをかけてはいけません。エンジンの吸気系統に水が入っている可能性があり、その状態でエンジンを始動させると最悪の場合エンジンが故障してしまう恐れがあり、その修理代は非常に高額となります。さらに、浸水・冠水が海水によるものの場合は、電気系統がショートし火災が発生する恐れがあります。

事故対応サービスの確認

保険会社各社によって、事故対応・サービスは異なります。いざという時に安心して利用できるよう、自動車保険を選ぶ際には、ぜひこれらのサービス内容も比較検討の材料にしましょう。
例えばSBI損保では、全国約800ヵ所(2019年3月末現在)のSBI損保安心工場ネットワークにより、万全の体制でいざという時のサポートを行います。台風により車の修理が必要な場合も、最寄りのSBI損保安心工場をご紹介し、高品質のサービスをご提供しています。

お引取り・納車が無料

お車の修理をご依頼いただいた際、無料にて引き取りにうかがいます。また修理完了後も無料にて納車いたします。

修理期間中の代車が無料

修理期間中、無料にて代車をご提供いたします。

車種などの指定はできません。

代車をご使用期間中のガソリン代は、お客さまのご負担となります。

修理保証書の発行

修理箇所について万一不具合が発生したときには無料で再修理いたします。

お客さまが修理車両を所有している期間に限ります。

自然消耗などは除きます。

ご注意

SBI損保安心工場が提供するサービスは、各工場毎に対応可能な地域内での提供となりますので、ご自宅から遠方での事故の場合などには各種サービスを受けられないことがあります。

また、修理工場のご紹介にあたっては、第三者検査機関として世界的な実績を有するテュフ ラインランドグループの認証基準を満たした、品質が保証されており環境にも高い配慮がなされているSBI損保安心工場プレミアム(※1)を優先的にご紹介しております。

保険会社への連絡は、事故受付のフリーダイヤルに連絡し事故報告を行うことが一般的ですが、大規模災害時には平常時の何倍もの事故連絡が集中し、事故の受付やその後の損害確認の対応等がスムーズに進まないことがあります。生じる待ち時間も大きなストレスとなるでしょう。

SBI損保ではLINEによる事故受付サービスを実施しています。万が一の際も普段使い慣れたLINEのトーク上で簡単に事故状況をご報告いただけるだけではなく、事故や台風で損傷した車の損害や事故現場の写真やGPS機能による位置情報等を送信することも可能です。
また、「駆けつけナビ」というサービスでは、スマートフォンなどでロードサービス実施業者の到着予測時間を確認することができ、お客さまの待ち時間のストレスや不安の軽減に努めています。

最後に、台風の際は気象情報に十分注意し、無理な外出は控えましょう。そして、家の周りを確認し、飛ばされる可能性のあるものは事前に固定、もしくは片付けましょう。車にカバーやブルーシートをかけることも有効ですね。
いざという時に慌てないように、自動車保険の補償内容や事故受付のフリーダイヤルを確認しておくことも、事前にできる対策の一つです。
みなさま是非参考にしてみてください。

執筆:K.T 損害サービス第4部

2011年に宮城県で東日本大震災に、2018年には大阪で台風21号に遭い、損害サービス業務に携わりました。そこで自然災害の恐ろしさと損害保険の役割・社会的な使命を肌身で感じました。

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