できる限り安く自動車保険に加入したいと考える人も多いでしょう。自動車保険の保険料を節約する方法の一つに、契約自動車を運転する人の範囲や年齢を限定するものがあります。本記事では、運転者の範囲とは何か、どのようなタイミングで見直し・変更すべきかについて、わかりやすく解説します。
運転者の範囲を限定する場合に注意すべきポイントや、運転者の範囲を変更する方法についても詳しく触れているので、自動車保険の新規加入や見直しを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
自動車保険における運転者の範囲とは?
運転者の範囲とは、保険契約の対象となる自動車を運転中に万が一のことがあった際、自動車保険の補償対象となる人の範囲を指します。たとえば、A車の運転者の範囲を「本人限定(記名被保険者のみ)」とした場合、記名被保険者の配偶者がA車を運転中に事故を起こしても、A車の自動車保険では損害が補償されません。
SBI損保で運転者を限定して保険料の割引きが受けられる条件とは?
SBI損保では、「運転する人を限定する」方法と「家族運転者等の年齢を限定する」方法の2通りから運転者の範囲を選択でき、それぞれ保険料の割引きを受けることが可能です。ここでは、具体的な限定内容を解説します。
運転する人を限定する
SBI損保では、運転者の範囲を限定する場合「本人限定」「本人・配偶者限定」「家族限定」「限定なし」の4種類から選べます。契約自動車を主に使用する人以外に、運転する可能性のある人全員を補償対象者に含めるようにしましょう。
補償の対象となる運転者 | |
---|---|
本人限定 | [1]記名被保険者 |
本人・配偶者限定 | [1]記名被保険者 |
家族限定 | [1]記名被保険者 |
限定なし |
運転する人を限定した場合の保険料は下記のとおりです。
〇 50歳20等級
横スクロールできます
運転者限定 | 本人限定 | 本人・配偶者 限定 |
家族限定 | 限定なし |
---|---|---|---|---|
年間保険料 (一括払) |
14,270円 | 15,000円 | 15,720円 | 15,870円 |
【算出条件】
個人契約、車名:CX-5、型式:KF2P、保険始期:令和6年10月、初度登録年月:令和2年1月、使用目的:日常・レジャー、年間走行距離:3,000km超5,000km以下、事故有係数適用期間:0年、年齢条件:26歳以上補償、割引:ゴールド免許割引/インターネット割引/証券不発行割引、記名被保険者の住所:広島県、対人賠償保険:無制限、対物賠償保険:無制限、人身傷害補償保険:5,000万円(契約自動車搭乗中のみ補償)、搭乗者傷害保険:1,000万円、車両保険:なし、払込方法:一括払、契約形態:継続契約以外
家族で運転する人の年齢を限定する
SBI損保では、家族内で運転者の年齢を限定する場合、「年齢を問わず補償」「21歳以上補償」「26歳以上補償」の3種類から選べます。家族内で運転する可能性のある人のうち、最も年齢の若い人が補償対象者に含まれているか、よく確認しましょう。
運転者の年齢 | |||
---|---|---|---|
20歳以下 | 21歳から25歳 | 26歳以上 | |
(ア)年齢を問わず補償 | |||
(イ)21歳以上補償 | |||
(ウ)26歳以上補償 |
なお、ここでの家族とは①記名被保険者、②記名被保険者の配偶者、③記名被保険者またはその配偶者の同居の親族・別居の未婚の子、あるいは①〜③の人が営む業務に従事中の従業員をいいます。
友人や別居の親族(上記家族以外)が臨時で運転する場合は、運転者の年齢にかかわらず補償されます。ただし、前述の運転者限定がセットされており、臨時で運転した人が補償対象者でない場合は補償を受けることはできません。
家族内で運転者の年齢を限定した場合の保険料は下記のとおりです。
〇 50歳20等級
横スクロールできます
運転者限定 | 26歳以上補償 | 21歳以上補償 | 年齢を問わず補償 |
---|---|---|---|
年間保険料 (一括払) |
15,720円 | 24,190円 | 41,590円 |
【算出条件】
個人契約、車名:CX-5、型式:KF2P、保険始期:令和6年10月、初度登録年月:令和2年1月、使用目的:日常・レジャー、年間走行距離:3,000km超5,000km以下、事故有係数適用期間:0年、運転者限定:家族限定、割引:ゴールド免許割引/インターネット割引/証券不発行割引、記名被保険者の住所:広島県、対人賠償保険:無制限、対物賠償保険:無制限、人身傷害補償保険:5,000万円(契約自動車搭乗中のみ補償)、搭乗者傷害保険:1,000万円、車両保険:なし、払込方法:一括払、契約形態:継続契約以外
自動車保険の運転者の範囲を見直すべきタイミングとは?
契約時に定めた自動車保険の運転者の範囲は、必要に応じて後から変更することが可能です。ここでは、どのような場合に運転者の範囲を見直すべきなのかを解説します。
自動車を運転する人が増えたタイミング
同居の子どもが運転免許を取得し、自動車を運転することになった場合など、運転者が増えるときは、運転者の範囲の見直しが必要なタイミングです。
たとえば、運転者の範囲を「本人・配偶者限定」かつ「26歳以上補償」にしている場合で、22歳の子どもが新たに運転者として加わるのであれば、「家族限定」かつ「21歳以上補償」に変更する対応が必要です。年齢条件を設定する際は、契約自動車を運転する最も若い人の年齢が補償対象者に含まれるようにしましょう。
自動車を運転する人が減ったタイミング
運転者が増える場合とは逆に、運転者が減る場合も、見直しに適したタイミングです。
たとえば、子どもが結婚したり、自分の自動車を購入したりすることで、運転者の範囲が狭くなる、あるいは補償されるべき人の年齢が上がる際は、運転者の範囲を変更することによって保険料が割安となります。
ただし、上の子どもは結婚したが、下の子どもはまだ運転者の範囲に含めておく必要がある場合など、契約自動車を運転する人が減ったからといって、必ずしも契約内容に変更が必要となるわけではありません。家族の実情に合わせて、必要に応じた見直しをすることが大切です。
最も年齢の低い運転者が21歳・26歳に達したタイミング
運転者の範囲を「家族限定」とした場合でも、補償対象者に21歳未満の家族を含める必要があれば、年齢条件は「年齢を問わず補償」を選択しなければなりません。このように、契約自動車を運転する最も若い人の年齢は、保険料に影響を与えます。
そのため、最年少の運転者が21歳に達した、あるいは26歳に達した際は、年齢条件を「21歳以上補償」や「26歳以上補償」へと変更するとよいでしょう。これにより、「年齢を問わず補償」を選択した場合と比較して、保険料の節約が可能となります。
自動車保険の運転者を限定する場合の注意点とは?
自動車保険で運転者の範囲を限定している場合、補償対象者ではない人が安易に運転すると、思わぬトラブルに発展する可能性があります。ここでは、自動車保険における運転者の範囲外の人の扱いについて、注意点を解説します。
運転者の範囲外の人が起こした事故は補償の対象外になることを理解しておこう
運転者の範囲を限定している場合、範囲外の人が運転中に起こした事故の損害は、その契約自動車の保険では補償されません。他人の自動車を運転する、あるいは他人に自動車を運転してもらう際は、補償範囲を事前によく確認しましょう。
たとえば、Aさん(27歳)の所有する自動車を友人のB(25歳)さんが一時的に運転して事故を起こした場合、運転者の範囲がどのように限定されているかによって、以下のような違いがあります。
【パターン1】「限定なし」かつ「26歳以上補償」で契約
Aさんの加入する自動車保険で損害が補償されます。前述のとおり、年齢条件は家族とその従業員にのみ適用され、それ以外の人は年齢を問われません。この場合、運転者は限定されておらず、Bさんは家族でも従業員でもないため、25歳でも補償されます。
【パターン2】「本人限定」かつ「26歳以上補償」で契約
Aさんの加入する自動車保険では損害は補償されません。Bさんはパターン1同様、年齢を問われることはありませんが、このケースでは運転者がAさんに限定されているため、Bさんが運転中に起こした事故はカバーできないことになります。
なお、上記のように年齢を問われるのは家族とその従業員であるため、対象者の中で最も若い人に合わせて設定すれば問題ありません。
他人の自動車を運転する前や運転を代わってもらう前に別途補償があることを確認しよう
先ほどのパターン2の場合、Aさんの自動車保険ではBさんの起こした事故は補償されませんが、Bさんが自分で加入している自動車保険に「他車運転特約」を付けていれば、その特約で損害がカバーされます。
他車運転特約とは、他人の自動車を一時的に借りて運転した際の事故を補償する特約です。臨時で他人の自動車を運転する場合は、補償範囲を事前に確認した上で、自分の加入する自動車保険の他車運転特約の有無も確認しておくとよいでしょう。
なお、他車運転特約は記名被保険者とその家族など、契約内容によって適用される人の範囲が定められています。自分が他車運転特約の補償対象者ではない場合は、レンタカーを利用する、1日自動車保険やドライバー保険を活用するといった対応の検討が必要です。
また、運転者の範囲外の人が運転するケースが重なるようであれば、自動車保険の契約自体を見直し、範囲を変更することも考えましょう。
自動車保険の運転者の範囲を変更するには?
自動車保険の運転者の範囲を変更するには、保険会社への連絡が必要です。専用書類の取り寄せや保険証券の提出など、保険会社によって手続方法や提出書類が異なるため、余裕を持って確認するようにしましょう。
SBI損保の場合は、オンラインで運転者の範囲を変更することができ、提出しなければならない書類も特にありません。マイページの「補償内容の変更」から必要な情報を入力することで、保険料の追加または返還の手続きまで完結できます。
まとめ
契約自動車の運転者の範囲を限定することで、保険料を節約することができます。一方で、運転者の範囲から外れる人が運転中に万が一のことがあった際は、補償を受けられなくなる点には注意が必要です。一時的に補償対象者以外の人が運転するようなケースでは、他車運転特約の確認や1日自動車保険への加入など、しっかりした補償を準備するようにしましょう。
SBI損保の自動車保険は、ダイレクト型として97.4%(※1)のお客さまがご納得のお手頃な保険料を実現しています。運転者の範囲以外にも、補償内容や特約の有無をカスタマイズでき、ご自身にピッタリの補償を備えることが可能です。インターネットからの新規お申込みであれば、保険料の14,500円割引(※2)も適用されるため、リーズナブルかつ安心のカーライフはSBI損保の自動車保険にお任せください。
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- ※2①インターネット割引(14,000円)②証券不発行割引(500円)を適用した割引額です。月払の場合は年間14,520円(①14,040円②480円)となります。
執筆年月日 2024年10月25日