
自動車保険の更新時期が近づくと、次に加入する自動車保険を比較・検討する、そんな人が多いのではないでしょうか。一括見積サイトや自動車保険会社Webサイトをチェックして保険商品を探す際、補償内容のほかに気になるのが保険料です。現在の保険料より金額が少しでも下がるよう、付帯する特約を選び直す・補償額を調整するなどの経験がある人もいると思います。
目次
保険料の払込方法に気をつかわない人が多い!?
自動車保険の保険料は「一括払」や「月払(分割払)」などから選べます。ただ、自動車保険は1年更新契約が多いためか、補償内容やインターネット割引の有無にまず目がいき、保険料の払込方法はあまり気をつかわず決めているのではないでしょうか。
自家用車を所有するご家庭では、少なからぬ出費となる自動車保険料。その払込方法に注意を払わなくてもよいのでしょうか?
自動車保険を「月払(分割払)」にするならこんな人
たとえば、次のケースでは、「一括払」による保険料負担は重くなりがちです。
- ・車を複数台所有。自動車保険の更新時期が集中している
- ・子どもも車を運転するため保険料が割高だ
- ・事故を起こしたため、次回から保険料が大幅にアップする
- ・ボーナスが出ない(少ない)
保険料負担を1回ではなく年間にわたって分散できる「月払(分割払)」。 このような人は、保険料の節約よりも「月払(分割払)」で毎月の家計に組み込むほうが家計のやりくりはしやすいかもしれません。
自動車保険を「月払(分割払)」にするメリット・デメリット
「月払(分割払)」のメリットは、1回当たりの保険料の額が小さいため、家計のやりくりがしやすいこと。毎月の固定費は上がりますが、ボーナスが支給される人であれば支給されたときの自由度はその分高くなります。車関係では税金など分割払にできない費用がありますので、ボーナスの自由度が上がることにより、いざというときに備えて蓄えを持っておくことができます。
デメリットは、年間で支払う保険料の総額が「一括払」より高くなってしまうことや、保険料の支払いが遅れると契約が解除になる場合もあるため支払いについて毎月注意する必要があること、支払方法が限られておりご自身が望む支払方法を選択できないことなどが挙げられます。
自動車保険を「一括払」にするならこんな人
手元資金に余裕があれば、やはり「一括払」がおすすめです。保険料の節約につながります。
生命保険の保険料などほかの支出を「一括払」にしている人も「一括払」がよいでしょう。自動車保険の保険料だけ「月払(分割払)」にすると、家計管理が複雑になることもあります。
ただ、自動車保険の更新時期がほかの年払支出と重なり、「一括払」は厳しいという人もいると思います。そのような場合には、別の月に移動できる支出がないか確認するなど調整してみてはいかがでしょうか。
たとえば自動車をご夫婦で2台所有する場合、夫所有車の保険料は夏のボーナス分で支払い、妻の車の保険料には冬のボーナスをあてるといった具合です。
自動車保険に限らず、貯めてまとめて支払う習慣がつけば、家計改善の大きな力になります。貯蓄が少ない、でも「一括払」を選びたい! そんな人は、財形貯蓄など給与天引きで年払費用を貯めておき、必要な時期に引き出すよう工夫してはいかがでしょうか。
自動車保険を「一括払」にするメリット・デメリット
自動車保険を「一括払」にするメリットは、保険料を節約できること。支払保険料総額は、一般的に「月払(分割払)」より「一括払」のほうが少なくて済みます。保険料負担を1円でも安く抑えたい人は、やはり「一括払」がおトクです。

【算出条件】個人契約、保険始期:令和5年1月、車名:NBOX、型式:JF4、初度登録年月:令和4年9月、使用目的:日常・レジャー、年間走行距離:3,000km超 5,000km以下、ノンフリート等級:20等級(事故有係数適用期間0年)、年齢条件:26歳以上補償、運転者限定:本人限定、割引:ゴールド免許割引/新車割引/インターネット割引/証券不発行割引、記名被保険者:35歳・東京都在住、対人賠償保険:無制限、対物賠償保険:無制限、人身傷害保険:3,000万円(自動車事故補償)、搭乗者傷害保険:無し、車両保険種類:一般車両、車両保険金額:195万円、車両自己負担額:5-10万円、契約形態:継続契約以外
ただし、「月払(分割払)」とはけた違いの保険料を1回で支払うため、ある程度の手元資金が必要になってきます。貯蓄が少ない家庭にとっては小さくないデメリットでしょう。
貯蓄が少ない人にとって、「一括払」の保険料負担はかなりインパクトがあります。毎年の自動車保険の更新がつらいと感じている人は、次の自動車保険の更新時に払込方法をあらためて検討したほうがよいかもしれません。

支払いを優先して補償を削るくらいなら…
自動車保険の更新時に頭を悩ませる補償と保険料のバランス。「一括払」で保険料を抑えるために肝心の補償まで削ってよいものでしょうか。補償や特約の保険料を支払えるかどうかで安易に変更するのではなく、補償は削らず「月払(分割払)」で家計支出を分散する考え方もあります。保険料見積りで両者の差を確認のうえ、節約を優先するか、家計やりくりのしやすさを優先するか選ぶことをおすすめします。家計の状況に合わせて保険料の払込方法を検討しましょう。
執筆年月:2019年1月
(最終更新日:2023年1月4日)