【INDEX】
生命保険の見直しのタイミングと見直し方法
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相談者
相談者:40代男性・会社員です。現在、加入している保険は、終身保険が主契約で定期保険や入院・手術・成人病などの医療保障が特約として付帯されているパッケージ型の商品です。親に「社会人になったのだから保険くらい入っておきなさい」といわれて、20代で契約しました。当時は保険料も安かったのですが、特約部分が10年で更新するタイプのため、次に更新する時にはかなり保険料が増えます。そもそも、この保険が、ずっと独身かつ親と同居している今の自分に合っているのかどうかも疑問に感じつつも、なんとなく見直しするタイミングを逃して今に至っています。保険の見直しはライフステージが変わったらとよくいわれますが、自分のようにライフステージが変化しない場合、保険をどのタイミングで、どのように見直すべきなのでしょうか?
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黒田FP:ご相談者のように、「若い時に加入していた保険がそのまま…」という方は少なくないようです。特に、ライフステージやライフスタイル、健康状態などが変わらなければ、見直しするタイミングがわからないという場合もあるでしょう。たしかに、保険の見直しは、ライフステージやライフスタイルが変わったら行うのが一般的です。しかし、以前に比べて、人々のライフスタイルや価値観が多様化。昔のままの保険だと、‘今の自分’に合っていない可能性も高いのです。また、医療の進歩や頻繁に行われる公的制度の改正など私たちを取り巻く環境はどんどん変わります。従来のライフステージの変化といった「内的な要因」だけでなく、「外的な要因」による見直しが必須となりつつあります。
時間の経過とともに必要な保障・補償は変化するもの。多くの場合、保険は見直すべきものなのです。さらに、今やイザという時の備えの選択肢は、保険ではなく、NISAやiDeCoなど税制優遇のある制度も登場したことで“最適解”は一つとはいえなくなりました。
定期的な見直しで、今の自分にとっての保険の「最適化」をはかりつつ、これからは「保障」と「資産形成」のバランスを取りながら‘今’と‘将来’に備えていく時代なのです。
なぜ今、「見直し」がより重要になっているか
40代会社員というご相談者の声は、多くの人のリアルを代弁しているかのようですね。最近では減った感があるものの、以前は若いころ、親のすすめ、あるいは世間一般の「保険=入っておくもの」という常識のもとで保険を契約した人が多かったように思います。
かくいう私も、新入社員のころ、頻繁に会社訪問する国内大手生保の営業職員に同じような保険商品をすすめられ、「よくわからないけど、こんなものなのかな」と契約した一人です。その後、FPの勉強をするようになってすぐにその保険は解約しました。
でも、ご相談者のように、契約を続けて時間が経ち、ライフスタイルや経済状況、価値観が変わる中で「本当にこの保障でいいのか?」と疑問を抱きながら、「見直すタイミング」を逃してしまう。そんな人は決して少なくありません。
特に最近は、社会の構造変化、医療の進歩、そして価値観やライフスタイルの多様化が進み、「昔の枠組み」で契約した保険では今の自分に合わなくなっている可能性が高まっています。私たちFPとしては、こうした「ズレ」を見過ごさず、定期的に“棚卸し”を行うことをおすすめしています。
本稿では、生命保険を「見直す必要性」と「見直しを検討すべきタイミング」、そして「どのように見直すか」について、最近のデータも交えながら整理してみたいと思います。
社会構造の変化と「ライフステージ」の多様化
かつては「結婚→出産→住宅購入→子育て→子どもの独立→定年退職→老後」というライフステージに沿って保険や資産設計を考えるのが当たり前でした。しかし、現在その前提が大きく変わっています。
日本における「生涯未婚率(50歳時点で1度も結婚したことのない人の割合)」は、2020年時点で男性28.3%、女性17.8%と、過去最高水準に達しています。
つまり、男性では「4人に1人以上」、女性では「5〜6人に1人」が、生涯独身である可能性が高い社会になっているのです。生涯独身でいることを選択されるようになってきたことから、従来型の「ライフステージ型保険設計」に当てはまらない人が増えています。
そして、ご相談者のように独身で親と同居、あるいは将来パートナーや子どもを持つかどうか未定という人が、「いずれは結婚して、子どもができて…」という“ライフステージ”を前提に保険を組むというのも、必ずしも合理的とはいえません。
さらに、現在の社会構造の変化は、将来のリスクや必要保障のパターンをより多様化させています。たとえば、“人生100年時代”といわれる超高齢社会の到来によって、医療や介護、認知症、老後資金といった、「長生きリスク」への対応が重要視されるようになったのもその一つでしょう。
つまり、保険の「最適化」を考えるなら、今の自分のライフスタイルと価値観に対応した見直しが不可欠であり、ご相談者のように、ライフステージが大きく変わらないケースであっても、保険が適正かどうかの確認は必要だということです。
「医療環境」と「社会保障制度」の変化も見直すべきタイミング
ライフステージの変化以上に保険の見直しタイミングとして注目すべきは、医療を取り巻く環境と社会保障制度の変化だと思います。
一般的にライフステージやライフスタイルの変化は、契約者本人の「内的要因」によるものですが、医療環境や社会保障制度の変化は「外的要因」であり、なかなか気づきにくいのが難点です。
まず、医療環境の変化を見てみましょう。
20〜30年前の保険は、長期入院が前提の給付設計でした。しかし今は平均在院日数が大きく短縮され、がん(悪性新生物)といえども、1996年の46日から2023年には14.4日と1/3以下にまで短くなっています(図表1)。
【図表1】
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*出典:厚生労働省「令和5(2023)年患者調査の概況」統計表7退院患者の平均在院日数,年次・傷病大分類別を元に筆者が作成
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/toukei.pdf)
また、がん治療も通院での対応が進んでいることをご存じの方も多いでしょう。制吐剤といった副作用を抑える薬剤の開発によって、抗がん剤や分子標的薬、放射線治療など、自宅と病院を行き来しながら治療するケースが増えています。
がん治療において、入院と外来の患者数が逆転したのが2008年ごろです(図表2)。基本的に保険商品はその時代の状況に応じて設計されるもの。ですから、おおむね2000年前半に加入した医療保険・がん保険は「入院保障」が中心だったはずです。
最近の医療保険やがん保険は、外来による治療給付金や通院給付金を充実させたタイプが一般的ですが、これらのデータだけでも、2000年以前に契約した医療保険・がん保険では今の医療環境とズレが生じている可能性が高いといえます。
【図表2】
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*出典:厚生労働省「令和5(2023)年患者調査の概況」統計表2 推計患者数,総数−入院−外来・年次・傷病大分類別を元に筆者が作成
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/toukei.pdf)
入院期間が短くなる一方、1日当たりの自己負担額は増加傾向にあります。データを見ると約20年で14,700円から24,300円と1.65倍にも膨らんでいます(図表3)。
これまで医療保険は、入院日額5,000円や1万円を保障する日額タイプが主流でした。しかし、入院日数に関わらず5万円や10万円といった一時金が受け取れる一時金タイプの普及も、入院期間の短縮化と入院単価の上昇という医療環境の変化が背景にあるのです。
【図表3】
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*出典:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」
2004(平成16)年度(https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/h16/h16hosho.pdf)
2025(令和7)年度(https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r7/seikatuhoshouchousa_2025sokuhouban.pdf)
このほかにも、医療保険の保険期間が最長80歳までとなっていたのが、長寿化で一生涯保障に切り替わったこと、がん保険の診断一時金の支払い回数が複数になったこと、生存率の向上で再発や転移、治療の長期化で複数回になったこと、がんゲノム医療の普及で、自由診療をカバーするがん保険が登場したことなども、私たちを取り巻く医療環境の変化への保障設計の対応にほかなりません。
このように、古いタイプの保険では、今の医療や治療スタイルに十分対応できないケースが増えています。イザという時に、保険を“ほったらかし”にしていたことを後悔しないよう、特に医療保険やがん保険の見直しは、まさに“タイミングを逃さないこと”が重要なのです。
「民間保険は公的保険の補完として加入する」が基本スタンス
続いて、社会保障制度の変化についてはどうでしょうか。
基本的に民間保険は公的保険の補完としての役割を果たすためのものです。
したがって、死亡、病気・ケガ、失業、介護等々のリスクの際、自分が加入している公的保険からどのような給付が受けられるか知っておくことがムダな保険に入らない=損をしないことにつながります。
そこで、本稿でもよく取り上げている公的医療保険の「高額療養費制度」は、医療費が高額になった場合、「窓口負担の自己負担額に上限(月単位)」を設け、家計への過度な負担を防ぐセーフティネットの代表格ともいえるしくみです。
しかし、2025年度改正案では、この自己負担の上限額を段階的に引き上げる見直しが提案されました。たとえば、年収500万円の場合、計算式のベースになる月の上限金額がこれまで約80,100円だったものが、2025年8月から約88,200円と10%アップ。翌年以降も2026年8月から約110,800円、2027年8月には最終的に約113,400円まで引き上げる可能性が示されていました。
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*高額療養費制度の改正案について詳細は「第27話 高額療養費制度を踏まえたがん保険とは?」を参照ください。
この見直し案に対し、高額な治療・薬剤を要するがん患者や難病患者などでは、上限額の引き上げで、これまでより自己負担が増え、治療の継続を断念する可能性を示す声が上がりました。患者団体などからも「破滅的医療支出となる世帯も出る」との強い懸念が表明され、改正案が見送りされた経緯は、皆さんも新聞報道などでご存じでしょう。
そして2025年11月末時点でも見送りが維持されたまま、外来特例や所得区分、長期療養者への配慮などを含め専門委員会による検討が続けられており、2025年12月には何らかの方向性が提示される見通しです。
<参考>
- ・厚生労働省「第5回 高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」
(https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001586272.pdf) - ・厚生労働省「第6回 高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」
(https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001603467.pdf)
社会保障制度の変化に伴って増す「自助努力」の重要性
仮に、高額療養費制度が改正され、自己負担の上限額が上がった場合、病気やケガをした場合の自己負担額も増えるわけですから、現在加入している保険だけでは不足する可能性も考えられます。
特に影響が大きいと予想されるのは、高齢者など公的医療保険で多くをカバーされている人です。もちろん、ある程度の預貯金をすでにお持ちなら過剰に心配する必要はありません。しかし、年金や預貯金が少なければ、お金を貯める“時間”が限られている高齢者ほど、民間保険で備えるしかないでしょう。
また、高収入かつ付加給付がない会社員やその扶養家族も、影響は少なくありません。収入が高い世帯はその分、住宅ローンや子どもの教育費負担などの固定費も多い傾向があり、医療費だけでなく病気やケガなどによって収入が減少した場合のダメージも大きくなりがちです。
先日相談を受けたA子さん(50代)は、10年前に乳がんに罹患して、先日、転移が見つかった患者さんです。
「最初がんが見つかった時は、まだ夫の年収が低かったので高額療養費制度でだいぶ助かりました。でも、今は夫の年収が増え、自己負担も上がってしまって…。自分は働いていないのに、毎月10万円以上の医療費がかかるのが、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいなんです。二人の子どもは高校生と大学生で、まだまだ教育費もかかるというのに。自分の病気のこと以上にお金のことが不安です」
A子さんは、家計のことを考え、ご自身は収入がないので保険に入らなくてもそう困らないだろうと、夫や子どもの保険ばかり気にしていたそうです。
「遺族厚生年金」の改正によって死亡保障設計にも影響が
医療保険・がん保険だけではなく、死亡保障にも影響を及ぼす社会保障制度の改正が行われます。
2025年6月に成立した年金制度改正法により、遺族厚生年金の給付制度に大きな見直しが盛り込まれました。背景には、共働き世帯の増加や性別による役割分担の変化を踏まえ、給付の条件を男女で統一し、公平性を担保する狙いがあります。
具体的には、従来は30歳以上で夫を亡くした妻は終身給付、あるいは子どもがいれば年齢によらず受給可能。一方、夫が受けるには55歳以上など年齢制約があった制度が、改正後は、子どもがおらずかつ60歳未満で配偶者を亡くした場合、性別を問わず「原則5年のみ」の有期給付となります(図表4)。
【図表4】
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*出典:厚生労働省「遺族厚生年金の見直しについて」
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00020.html)
ただし、いくつか例外もあります。たとえば、受給が60歳以降に始まる場合や、子どもが18歳未満、あるいは2028年時点で年齢が一定以上の女性などは従来どおりの給付継続を認めるというものです。また、低所得者や障害があるなど「配慮を要する事情」があれば、5年後も継続給付される可能性があります。
なお、有期給付とされるケースでは、単純に支給期間が短くなる代わりに「給付額を約1.3倍に引き上げる」という措置も導入される予定です。これは、あくまで“短期間での再就労や自助の起点”と位置づける意図があるのでしょう。
いずれにしても、公的な遺族保障が「5年限定の有期給付」になるという改正は、これまで「遺族厚生年金=終身給付」と想定して死亡保障のベースに設定していた人にとって、大きな認識ギャップです。
2028年4月から施行となりますが、女性はこれから20年かけて段階的に実施されます。
これらのことから高額療養費制度にしろ、遺族厚生年金にしろ、社会保障制度の改正は、単に自己負担が増える、あるいは年金が減る・増えるという視点以上に、「公的制度としての限界」をあらためて浮き彫りにしました。
今も昔も、公的制度は保障のベースではあります。しかし、その内容はずっと同じとは限らないということ。そして、現行制度の成り立ちや少子・超高齢社会の進展を踏まえると、公的制度から受けられる恩恵は一律ではなく、応能負担の原則に即して低所得者や高齢者、子育て世帯などがより多く受けられるようなグラデーション状態になっていく可能性が高いでしょう。そうなった場合、今よりも民間保険など自助努力の重要度が増すことは確実です。
保険を見直すべき「目的」を明確にする
では、実際に保険の見直しを検討するにあたって、まず何を考えるべきか。それは「なぜ見直すのか」という目的をはっきり“見える化”することです。
たとえば、
「今よりも保険料を抑えたい」
「今の自分の保障ニーズに対応させたい」
「将来、医療費が払えなくなることに不安がある」
「仕事ができなくなるリスクに備えたい」
「老後資金や貯蓄、資産形成に影響を及ぼさないか懸念している」
などなど、「何に対して不安なのか」を細かく分解し、不安の正体をあぶりだすことが第一歩です。
保険の見直しのご相談を受けていると、同じような保障内容の商品に複数加入しておられる人がいます。よく見受けられるのが「医療保険」と「がん保険」それぞれに入院給付金特約や手術給付金特約、先進医療特約などが付帯されているケースです。
もちろん、がんで入院することになれば、両方の保険から給付金が受け取れます。ですが、入院や手術をしない場合の給付金はありません。
お話をお聞きすると、「この日額では足りないような気がして」とおっしゃいます。ですが、多くの場合、それは感覚的な「漠然とした不安」であり、足りない額のエビデンス(科学的根拠)は特になく「何となく」という場合がほとんどです。
ですから、できるだけ具体的に、かつ「金額」「頻度」「可能性」の観点で整理する。それにより、「保険で備えるべきか、預貯金や収入で備えるべきか」の判断が容易になるはずです。
具体的な保険見直しの手順は3つのステップで
“見える化”するのは保険の目的だけではありません。前述したような保障の重複をあぶりだすためにも、具体的に見直す場合、第1ステップとして、契約者・被保険者ごとに現在の保障内容を書き出した保険商品の一覧を作成してみましょう。
第2ステップでは、先に整理した“不安の中身”をもとに、「今の自分に本当に必要な保障は何か」を考えます。たとえば、ご相談者のように独身・親との同居であれば「死亡保障」は不要もしくは最低限。逆に、医療保障やがん保障、就労不能保障の優先度は高くなります。
最後の第3ステップは、自分に合った保険の「最適化」です。不要な保障や特約は解約・減額。不足する部分を上乗せ・新規加入を検討します。その場合、複数の保険会社、複数の保険商品を比較検討することで、見直しによる「失敗リスク」を最小化します。
そして、保険を見直す場合の最大の注意点は、「保障が確定するまで古い保険は解約しない」こと。
新しい保険を申し込むと、保険料を二重払しないためにも、古い保険をすぐに解約したくなるお気持ちはわかりますが、新しい保険の契約を断られるケースもゼロではありません。特に、がん保険は、90日間の免責期間があります。保険料の払込猶予期間を利用して二重払を回避する方法もありますが、古い保険を解約する場合は、新しく申し込んだ保険の責任が開始された日以降にしましょう。
保険について誰に相談するか−得意分野を理解したうえで選ぶ−
保険の加入と見直しに関する実態調査※によると、約3割が保険を「まったく見直していない」と回答しており、見直しへの意向が決して高くないことがわかります。
その理由として「どの保険商品を選べばよいかわからない(26.4%)」などの“わかりにくさ”が最も多く、次いで「見直しに時間や手間がかかる(21.5%)」、「自分のライフプラン・ライフステージに合った保険がわからない(16.7%)」など、保険やライフプランなど金融リテラシーの低さがネックになっているようです。
となると、保険の見直しは「どこ」の「誰に」相談するかが重要になってくるのでしょう。そこで、保険の見直しの相談先について主な選択肢と、それぞれのメリット・デメリットを整理してみました。
- ※「保険の加入と見直しに関する実態調査」
コのほけん!編集部調べ(https://konohoken.com/)
1今加入している保険の担当営業職員・代理店
- ・メリット:現在の契約内容・割引条件などを熟知している。手続きがスムーズ。職場や自宅に訪問してくれてきめ細やかなメンテナンスが期待できる。
- ・デメリット:既存契約の継続や更新をすすめられやすく、中立的な提案になりにくい。他社との比較ができない。
2保険ショップや銀行窓口
- ・メリット:複数社の比較がしやすい。一般的な保障内容の比較に強い。店舗が多くて気軽に相談できる。
- ・デメリット:代理店手数料が収入源であるため、店舗によって取扱商品に偏りがあり、「自分にとって最適な保障」の提案には限界があることも。
3自分で検討する/インターネット型保険を使う
- ・メリット:インターネットで申込みや契約ができ、利便性が高くコストが割安。シンプルな保障を好きな時間に納得がいくまで自分のペースで比較・検討ができる。
- ・デメリット:保障内容や特約、免責条項の理解が必要。不安がある場合、見落としの危険がある。チャットなどで相談できる場合が多いが対面で相談できない。申込みや給付金請求などの手続きはすべて自分がやる必要がある。
4FP(ファイナンシャルプランナー)に相談
- ・メリット:公的制度も含めたライフプラン全体から保障設計・資産設計をアドバイスできる。中立的な立場で、複数社を比較しながら最適化を提案可能。
- ・デメリット:相談は有料(無料の場合は保険会社と代理店契約を締結している可能性が高い)。担当するFPによって得意・不得意があるため、信頼できる人を選ぶ必要がある。
実際、「保険のことを誰に相談すればよいか?」というご相談は少なくありません。
たとえば、現在、加入している保険の見直しだけであれば1で十分でしょう。でも、保障の上乗せや新規契約を検討している場合は1〜4の選択肢が考えられます。
また、「対面で相談すると不安を煽られてつい過剰に保険に入ってしまいそう」とお考えの場合は3が有力候補になるなど、ご自身の性格や価値観などによって、相談相手にも向き・不向きがあります。
なお、2025年6月の保険業法の改正に伴い、販売する側である代理店や募集人に対して「比較推奨販売に関する説明義務」などが明確化される方向です。今後は、代理店などで、消費者が複数の保険商品を比較・検討する際に、それぞれのメリット・デメリットをきちんと説明してもらえるようになる制度的裏付けが強まったわけです。
もちろんFPについても、相性や分野の得意・不得意がありますので、見直しして失敗や後悔がないよう相談先も慎重にご検討ください。
執筆年月日:2025年11月30日
執筆監修 黒田 尚子(くろだ なおこ)
CFP® 1級ファイナンシャルプランニング技能士
一般社団法人患者家計サポート協会顧問
CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター
消費生活専門相談資格
執筆監修 黒田 尚子(くろだ なおこ)
CFP® 1級ファイナンシャルプランニング技能士
CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター
消費生活専門相談資格
富山県出身。立命館大学法学部修了後、1992年(株)日本総合研究所に入社、SEとしてシステム開発に携わる。在職中に、自己啓発の目的でFP資格を取得後に同社退社。1998年、独立系FPとして転身を図る。現在は、セミナー・FP講座などの講師、書籍や雑誌・Webサイト上での執筆、個人相談を中心に幅広く行う。2009年末に乳がん告知を受け、自らの体験をもとに、がんをはじめとした病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行うほか、老後・介護・消費者問題にも注力している。近著に[がん患者(サバイバー)が教えてくれた本当のところ がんとお金の真実(リアル)](セールス手帖社保険FPS研究所)、[お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか「自然に貯まる人」がやっている50の行動](日経BP)など。
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SBI損保のがん保険(自由診療タイプ)に加入している40代独身(男性)の会社員です。今度、5年間ごとの更新時期を迎え、保険料があがってしまいます。数年前から、将来のためにNISAで積立投資も始め、・・・>続きを読む
【第25話】がん検診でがんが見つかる人はどれくらい?〜がん検診のメリットとデメリット〜
2024年11月22日(金)
今年20歳になる大学生の娘に自治体から子宮頸がん検診の案内が届きました。近年、子宮頸がんは若年化が進んでいるそうですし、もちろん検診は受けさせるつもりです。ただ、がん検診でがんが見つかる人はどれくらいいるのでしょうか?・・・>続きを読む
【第26話】がん保険は、生命保険会社と損害保険会社でどう違う?
2025年3月26日(水)
40代の会社員です。もうそろそろがん保険への加入を検討しています。どんながん保険があるのか、インターネットでおすすめ商品を検索してみましたが、あまりにもたくさんあって、どれを選べばよいのかわからなくなるばかりです。・・・>続きを読む
【第27話】高額療養費制度を踏まえたがん保険とは?
2025年6月19日(木)
昨年、乳がんが見つかり、現在も薬物療法で治療中の40代主婦です。今年の8月から高額療養費制度が見直しになって限度額が上がると聞いて、心底、震えあがりました。私は、夫の扶養に入っているのですが、・・・>続きを読む
【第28話】がん保険に「先進医療特約」は必要?先進医療の現状と考え方
2025年8月29日(金)
40代のパート主婦です。医療保険には加入していますが、がん保険には未加入のため、加入を検討しています。気になるのは先進医療特約についてです。子どもがまだ小さく、できるだけ保険料を抑えたいのですが、・・・>続きを読む
【第29話】生命保険の見直しのタイミングと見直し方法
2025年11月30日(日)
40代男性・会社員です。現在、加入している保険は、終身保険が主契約で定期保険や入院・手術・成人病などの医療保障が特約として付帯されているパッケージ型の商品です。親に「社会人になったのだから保険くらい入っておきなさい」といわれ・・・>続きを読む
2025年12月 25-0389-12-001