がんにかかった今だから言えること 「がん」と「お金」と「がん保険」
がんにかかった今だから言えること 「がん」と「お金」と「がん保険」

がん遺伝子パネル検査とがん保険

相談者

相談者:50代男性です。先日、会社の同期が肺がんと診断されました。ステージWでほかの臓器に転移している状態のため、薬物療法を受けるそうです。でも、まだ体力がある間に、がん遺伝子パネル検査を受けようか悩んでいると言っていました。ただし、検査は保険診療ではなく、自由診療で40万円以上かかります。私も同じ年齢で、住宅ローン返済や子どもの教育費がかかる時期にいろいろと大変なことは想像できます。このがん遺伝子パネル検査というのは初めて聞きましたが、どのようなものなのでしょうか?受ける場合、すべて自由診療ですか?私が加入しているがん保険でも保障されますか?

黒田FP:がん遺伝子パネル検査は、複数のがんの遺伝子を調べて、標準治療の範囲外の治療も含めて有効な治療薬がないかを探す検査です。一定の条件を満たせば検査自体は保険適用で受けられます。病院によっては、保険診療以外に自由診療で検査を実施している場合もあり、その場合はいずれも費用は高額です。検査後の治療は、保険診療以外に治験、自由診療、先進医療、患者申出療養などで行われますが、新たな治療への到達率はあまり高くありません。ただ、がんゲノム医療の進展によって、最近のがん保険には、がん遺伝子パネル検査やその後の治療を保障する商品が増えています。

がん遺伝子パネル検査とは?

がん医療の進歩によって、近年さまざまな遺伝子検査が行われるようになりました。ご相談者が初めて聞いたというがん遺伝子パネル検査もその一つです。
がん遺伝子パネル検査とは、次世代シーケンサーという解析装置をつかって、がんの発生に関わる複数のがん関連遺伝子の変異を一度に調べられるがんゲノム検査です。がんゲノムプロファイリング検査とも呼ばれます。

また、同じがんゲノム検査として、ある治療薬の効果を予測するために特定の遺伝子変異の有無を調べるコンパニオン診断という検査もあります。
なんだか難しそうですよね?わかりやすく言うと、前者は一度に多くの遺伝子を調べることができ、未承認薬も含めて有効性が期待できる薬剤を選定する検査です。なお、検査の対象となる遺伝子のセットのことを「パネル」といいます。

一方、後者は薬剤ごとの有効性をチェックする標準治療における遺伝子検査です。もともと、コンパニオンとは「ともなう」という意味で、原則として、コンパニオン診断薬と治療薬は一対一です。

いずれも、分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬など分子レベルあるいはゲノムレベルで効く薬剤の開発とともに、がん患者さんの「遺伝子」に注目したがんゲノム医療が進んできたことで、実際の医療現場でも、このような検査が行われるケースが増えています。

保険適用で受けられるがん遺伝子パネル検査は?

そこで気になるのは、これらの検査が保険適用で受けられるのかどうかでしょう。
この2つのがんゲノム検査のうち、コンパニオン診断については、すでに、肺がんや大腸がん、乳がん、胃がんなど一部のがんでは一般的です。医師が必要と判断されれば、標準治療を決めるために、診断時から保険適用で受けられます。

たとえば、日本人の肺がんの場合、遺伝子変異で最も多いのはEGFR遺伝子変異といわれ、これをターゲットした分子標的治療薬が開発されてきました。ですから、肺がんの患者さんが分子標的治療薬を検討する場合、事前にEGFR遺伝子変異の有無を調べます。この検査によって、自分の遺伝子タイプに合った最適な薬物療法を受けることができるのです。

ただ、前述のとおり、コンパニオン診断は、一対一の検査ですので、ほかの遺伝子変異の有無を調べたいときには、さらに検査を受ける必要があります。そこで、登場してきたのが、一度でたくさんの遺伝子変異を調べることができるがん遺伝子パネル検査です。

日本では2019年6月から、「NCCオンコパネル」と「FoundationOne® CDx」の2つの検査が同時に保険適用となりました。
続いて、2021年8月に「FoundationOne® Liquid CDx」が、初めての血液を検体とするリキッドバイオプシーを用いた検査として承認。そして2023年7月に保険適用された「Guardant360® CDx」も同じくリキッドバイオプシーです。

がん細胞を針やメスで採取する生検に比べ、血液で調べられるので、患者さんへの身体的負担が軽く、時間も短縮できます。一刻もムダにできない病状のがん患者さんにとってメリットは大きいでしょう。

ただし、血液検査によるがん遺伝子パネル検査を保険適用で受けるには、「医学的な理由で固形腫瘍の腫瘍細胞を検体とすることが困難な場合」、「固形腫瘍の腫瘍細胞を検体として実施したパネル検査で結果を得られなかった場合」など、がん組織検体での検査が難しい場合と対象が限定されています。

さらに、2023年8月に「GenMineTOP®」の保険適用が認められたことで、現在は、5つのがん遺伝子パネル検査が保険診療となっています。
検査費用は、いずれも56万円。自己負担割合が3割の場合は16万8,000円です。健康保険などの高額療養費の適用を受ければ、さらに負担は軽減されるはずです。

たとえば、一般的な年収(69歳以下の年収約370万円から770万円)の方の場合、最終的な自己負担は約8.3万円です(このほか、別途ゲノム外来費用などがかかる)。

しかし、ここでも注意点が!高額療養費は、歴月単位になりますので、お支払いのタイミングが複数回に分かれている場合(たとえば、検査を受けるときに13.2万円、結果を聞くときに3.6万円など)、月をまたいでしまうと、高額療養費の恩恵を十分に受けられません。正直、患者の立場では、そこまで考えてはいられないのが現状だと思いますが、高額療養費があるからと費用面での心積もりをしておられる方はご注意ください。

【図表1】保険適用で受けられるがん遺伝子パネル検査(2023年10月31日時点)

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名称

NCCオンコパネル

FoundationOne® CDx

FoundationOne® Liquid CDx

Guardant360® CDx

GenMineTOP®

製造元

シスメックス

中外製薬

中外製薬

ガーダントヘルスジャパン

コニカミノルタ

保険適用年月

2019年6月

2019年6月

2021年8月

2023年7月

2023年8月

調べる遺伝子数

124遺伝子

324遺伝子

324遺伝子

74遺伝子

737遺伝子

提出検体

がん組織検体+正常組織(血液)

がん組織検体

血液

血液

がん組織検体+正常組織(血液)

検査費用

56万円(医療費の自己負担が3割の場合16万8,000円)

自由診療や先進医療で受けられるがん遺伝子パネル検査もある

このように、保険診療で受けられるがん遺伝子パネル検査が増えている一方、自由診療や先進医療で検査を実施している病院もあります。
たとえば、国立がん研究センター中央病院や国立がん研究センター東病院、神奈川県立がんセンターでは、NCCオンコパネルを用いた一次治療(標準治療)開始前のマルチプレックス遺伝子パネル検査[進行再発固形がん(非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん、膵がん又は胆道がんに限る)]を先進医療Bで実施しています(2023年10月1日現在)。

また、東京大学付属病院では、保険診療の検査以外にも独自のプラットフォームで開発を進めてきたTodai oncopanelを自由診療で実施しており、費用は91万3,000円(税込)。
同じく、慶応大学付属病院は、PleSSision-PanelやPleSSision-Exomeなど複数の自由診療で受けられる検査があり、費用は前者が38万5,000円、101万2,000円(いずれも税込)。
そして、京都大学付属病院では、Guardant360という自由診療で受ける検査で、費用は42万1,740円(税込)など、検査の種類や費用などさまざまです。

費用負担を考えれば、保険診療でがん遺伝子パネル検査を受けたいところですが、現在の対象が、標準治療がないまたは標準治療が終了(見込み)となった固形がんとなっているため、誰でもすぐに受けられるわけではありません。

先進医療についても、対象や実施医療機関が限られていますので、ご相談者の同期の方のように、「自由診療でも仕方がない。体力・気力・経済的余裕のある早い段階でがん遺伝子パネル検査を受けたい」と希望する方もいらっしゃいます。

また、保険診療で検査が受けられるのは1回のみです。すでに検査を受けた患者さんが、調べられる遺伝子の数がもっと多い、別の検査を受けたいのであれば、自由診療を選択することになります。

がん遺伝子パネル検査の適切なタイミングについては患者会も要望書を提出

がん遺伝子パネル検査は、特定の薬剤と紐づくコンパニオン診断と異なり、検査結果をもとに治療薬が検討されるため、治療への到達率は高いとはいえません。
がんゲノム情報管理センター(C-CAT)によると、がん遺伝子パネル検査に基づいて治療薬の選択肢が提示された割合は44.5%。提示された治療薬を投与した割合は9.4%です。
がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループに提示された資料でも、がんゲノム医療中核拠点病院において、検査の結果、新規治療を受けた患者は 7.7%と報告されています。

これまでも、検査結果が治療に結びつく可能性は、10%から20%程度と言われており、過剰な期待は禁物と承知しています。

ただ、がん遺伝子パネル検査が保険適用されて早4年が経過しました。がん遺伝子パネル検査データの登録数は64,047人(保険診療が開始した2019年6月1日から2023年10月31日まで)にのぼっており、最近では月間約1,800人の患者さんが検査を受けています。
おそらく、新しく保険適用となった検査が増えたことで、患者さんはさらに増加するでしょう。

そんな状況の中、ご相談者の同期のような進行がんの患者さんの立場からすると、「早い段階で検査を受けたい」と考えるのは当然だと思います。
もちろん、ほとんどのがん患者さんは、従来どおりの標準治療が治療の根幹となると思います。しかし、中には治療の選択肢の幅を広げるという観点から、どの段階でがん遺伝子パネル検査を検討するか悩まれる患者さんも増えてくるのではないでしょうか。

なお、がん遺伝子パネル検査をどのタイミングで受けるかなどについては、2023年6月に全国がん患者団体連合会が国に要望書を提出しました。ここでは、初回治療からの保険適用と複数回の保険適用を含め、がん遺伝子パネル検査が適切なタイミングで実施できるように保険適用を拡大することなどが要望点として挙げられています(※)

  • 全国がん患者団体連合会(全がん連)「適切なタイミングでのがん遺伝子パネル検査の実施に関する要望書」(2023年6月23日付)
    http://zenganren.jp/wp-content/uploads/2023/06/public_anouncement_20230623_01.pdf

がん遺伝子パネル検査後の治療はどうなるのか?

さて、ここまでがん遺伝子パネル検査の保険適用の状況などについて説明してきました。ただ、これはあくまで「検査」に過ぎません。
がん患者さんにとって重要なのは、その後の治療がどうなるかです。前述したように新規治療への到達率は低いとはいえ、治療につながるケースはゼロではありません。

【図表2】は、がん遺伝子パネル検査を受けた後の治療の流れです。
がん遺伝子パネル検査のデメリットとして、遺伝子変異や対象となる治療薬が見つからないなど、有益な情報が得られない可能性もある点が挙げられます。その場合は、従来の治療となります。

そして、治療薬が見つかったとしても、①承認された治療薬、②治験であれば、費用負担は抑えられます。しかし、保険適用外の治療薬の場合、③自由診療、④先進医療、⑤患者申出療養の選択肢の枠組みで治療を進めていくことになり、費用はかなりの額になると推測されます。

【図表3】は、国立がん研究センターが発表した「国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト」から肺がんが適応とされる薬剤の一部を抜粋したものです。(2023年11月6日筆者確認)
1か月(1サイクル/28日)あたりの薬剤費は、さまざまですが、いずれも桁違いに高額なことがお分かりいただけると思います。

なお、適応外薬とは、日本で薬事承認されているものの、感応症などが異なるため保険適用されていない薬です。たとえば、乳がんのみが感応症となっている薬剤を肺がんの治療で使用すると適応外となります。また、免疫チェックポイント阻害薬の一つであるキイトルーダは、すでに切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対しては保険適用になっていますが、同じ肺がんであっても、承認内容の範囲外で使用する場合は適応外薬となるわけです。

そして、未承認薬とは、米国や欧州など海外で有効性が証明され、承認されているものの、日本の薬事承認を得られていない薬です。
2023年3月31日時点で、適応外薬は66種類。未承認薬は116種類あります(※)

  • 国立がん研究センター「米国か欧州で承認され、日本未承認または適応外であるがん領域の医薬品数とその推移」
    https://www.ncc.go.jp/jp/senshiniryo/iyakuhin/index.html

【図表2】がん遺伝子パネル検査後の治療の流れ

  • 筆者作成

【図表3】肺がんを対象とした国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品

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一般名 商品名 FDA承認効能 日本厚生労働省承認 米国FDA承認日 1か月あたりの薬剤費(円)

ペムブロリズマブ

キイトルーダ

StageIB(T2a≥4cm), II,orIIIAの非小細胞肺癌の術後補助療法

適応外薬

2023年1月

\571,995

アダグラシブ

KRAS G12C変異を有する局所進行または転移性の非小細胞肺がん

未承認薬

2022年12月

\2,370,000

セミプリマブ

リブタヨ

PD−L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(プラチナベースの化学療法との併用)

適応外薬

2022年11月

\600,583

トラスツズマブ デルクステカン

エンハーツ

HER2変異を有する非小細胞肺がん

適応外薬

2022年9月

\659,244

モボセルチニブ

白金系抗悪性腫瘍剤による化学療法後に進行したEGFR
エクソン20挿入変異を有する局所進行または転移性の小細胞肺がん

未承認薬

2021年9月

\3,000,000

  • 出所:国立がん研究センター「国内で薬機法上未承認・適応外となる医薬品・適応のリスト(2023年03月31日改訂版)」より一部抜粋のうえ、筆者が編集作成
    https://www.ncc.go.jp/jp/senshiniryo/iyakuhin/list.pdf

実際にがん患者さんが検査後に受けている治療の状況

では、実際、治療に進んだ患者さんは、どのような治療を受けているのでしょうか?
【図表4】によると、EP(エキスパートパネル:がん遺伝子パネル検査で得られた結果によって効果の期待できる薬があるかどうかなどを検討する専門家会議)で提示された治療薬を投与できたのが全体の7%。

そして、この内訳として、割合が高い順に、保険診療59%、治験(企業治験+医師主導治験)20%、患者申出療養14%、先進医療0.5%となっています。

また、厚生労働省の研究班が行った実態調査では、がん遺伝子パネル検査の結果、効果の期待できる治療法について提案があった人が47%、このうちの21%が治療を開始しています。そして、受けた治療は、保険診療70%、治験17%、患者申出療養3.3%と、どちらの調査でも、保険診療や治験による治療が多くを占めているようです。

さらに、2019年10月1日からスタートしている遺伝子パネル検査による遺伝子プロファイリングに基づく複数の分子標的治療に関する患者申出療養が、検査後の受け皿として機能していることも伺えます。
がんゲノム医療における患者申出療養については、本コラムの第16話でもご紹介していますので、以下もご参照ください。

第16話「がん保険に「患者申出療養」への備えは必要か?」
https://www.sbisonpo.co.jp/gan/select/SPcolumn/column16.html

【図表4】がん遺伝子パネル検査後の治療到達状況

参考:がん遺伝子パネル検査後の治療到達状況

令和3年度現況報告書から集計。
(期間:2020年9月1日〜2021年8月31日)

エキスパートパネル後の状況
内訳
  • 出所:「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件について」(厚生労働省)
    (https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/000962791.pdf)を加工して作成

がん遺伝子パネル検査等にかかる費用を保障するがん保険は?

最後に、がん保険で、がん遺伝子パネル検査やその後の治療をカバーできるのかについてです。
まず、がん遺伝子パネル検査に関しては、検査自体を保障の対象としているがん保険はまだ多くありません。ただ、中には、がん治療を目的として検査を受けたときに月額5万円あるいは10万円など一定の給付金が受け取れる保険商品が登場しています。

そして、検査後の治療に関しては、保険診療の場合、抗がん剤などの治療給付金が付帯されている商品であれば対象となるでしょう。ただし、治療給付の回数について、無制限ではなく、通算60か月や120か月など上限が設けられている商品もあります。
また、自由診療や患者申出療養、先進医療で治療を受ける場合も、以前は、実損てん補型のがん保険でなければカバーできませんでしたが、最近は保障の対象とする商品が増えてきました。

ただし、「がん診療連携拠点病院等における」治療あるいは「欧米で承認されているもの」「がんを感応症として厚生労働大臣に承認されているもの」など条件が定められており、保険診療外といっても、あくまでもエビデンス(科学的根拠)のある治療が前提です。

そして、保険診療外の治療給付金についても、上限や給付回数に制限があります。なかには、対象病院での所定の自由診療でかかった実費を通算1億円まで保障する手厚い内容のものもあり、がんゲノム医療の進展でここまで備えておくべきなのか考えさせられます。

そこで、ご相談者が加入されているがん保険で、がん遺伝子パネル検査やその後の治療が対象になるかは、上記を踏まえてご確認ください。そして、「保障の対象外」あるいは「保障が十分でない」場合、特約を付加したり、ほかの商品で保障を上乗せしたりする方法が有効です。

いずれにせよ、身近な方ががんに罹患され、不安感が高まるお気持ちは分かります。ただ、どこまで保障範囲を広げるかはかける費用(保険料)とベネフィット(給付が受けられる可能性)をよく検討されることをおすすめします。

<参考>
・がんゲノム情報管理センター
https://for-patients.c-cat.ncc.go.jp/
・国立がん研究センター中央病院「がんゲノム医療」
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/genome/index.html
・東大オンコパネル
https://www.genome-htu.jp/for_general/todai_oncopanel/
・慶應義塾大学医学部 腫瘍センター ゲノム医療ユニット
https://genomics-unit.pro/
・がんゲノム医療 | 京大病院がんセンター - Kyoto U
https://www.cancer.kuhp.kyoto-u.ac.jp/genome/
・厚生労働省「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定に関する検討会」
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou_514424.html
・厚生労働科学研究費補助金(がん対策推進総合研究事業)令和2〜令和4年度「がんゲノム医療推進に向けたがん遺伝子パネル検査の実態調査研究」「がん遺伝子パネル検査の実態調査研究に基づく日本のがんゲノム医療推進に向けた提言書」(令和5年5月)

執筆年月日:2023年12月12日

執筆監修 黒田 尚子(くろだ なおこ)

執筆監修 黒田 尚子(くろだ なおこ)

CFP® 1級ファイナンシャルプランニング技能士
一般社団法人患者家計サポート協会顧問
CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター
消費生活専門相談資格

執筆監修 黒田 尚子(くろだ なおこ)

CFP® 1級ファイナンシャルプランニング技能士
CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター
消費生活専門相談資格

富山県出身。立命館大学法学部修了後、1992年(株)日本総合研究所に入社、SEとしてシステム開発に携わる。在職中に、自己啓発の目的でFP資格を取得後に同社退社。1998年、独立系FPとして転身を図る。現在は、セミナー・FP講座などの講師、書籍や雑誌・Webサイト上での執筆、個人相談を中心に幅広く行う。2009年末に乳がん告知を受け、自らの体験をもとに、がんをはじめとした病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行うほか、老後・介護・消費者問題にも注力している。近著に[がん患者(サバイバー)が教えてくれた本当のところ がんとお金の真実(リアル)](セールス手帖社保険FPS研究所)、[お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか「自然に貯まる人」がやっている50の行動](日経BP)など。

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2024年3月19日(火)

20代独身の会社員です。先日受けた子宮頸がん検診で要精密検査の通知が届き、婦人科で検査を受けたところ、「中等度異形成」と診断されました。医師からは、がんではないと言われています。・・・>続きを読む

2023年11月 23-0376-12-001