子供が運転するようになったが自動車保険はどうすれば良い?

子供が18歳になり運転免許を取得したら、早速車を運転してみたい!ということになるでしょう。子供は免許取りたてで経験も浅い、新米ドライバーとなります。
いざという時にきちんと補償がされるよう、このタイミングで自動車保険を見直しておくと安心です。
このコラムでは、具体的な見直しのポイントを、様々なケースごとに解説していきます。

本コラムは、SBI損保の自動車保険にご加入の場合のお手続きのご説明となります。保険会社によって、区分や特約の名称は異なる場合がありますので、お手続きにあたっては必ずご加入中の保険会社にご確認ください。

 

1.親の車をたまに運転する場合

@親の車をたまに運転する場合

まずは、子供が親の車をたまに運転するケースです。あくまでも車をメインで運転するのは親のままです。
この場合、現在ご加入中の自動車保険契約の

「運転者限定」と「年齢条件」

の見直しが必要となります。
さらに、子供が親(=メインドライバーまたはその配偶者)と同居か別居かで、設定方法が変わってきます。

1-1.子供が親(メインドライバーまたはその配偶者)と同居

この場合、「運転者限定」と「年齢条件」を見直して、補償される運転者の範囲に子供が含まれるようにする必要があります。
まず「運転者限定」の設定です。同居の子供を補償の対象とできるのは「家族限定」もしくは「限定なし」のいずれかとなります。これまで「本人限定」もしくは「本人・配偶者限定」運転していて、「同居の子供」があらたに追加になるのみであれば「家族限定」を設定するのがよいでしょう。

つづいて「年齢条件」の設定です。こちらは、追加となる子供の年齢に合わせましょう。18歳〜20歳なら「年齢を問わず補償」、21歳〜25歳なら「21歳以上補償」、26歳以上であれば「26歳以上補償」と設定してください。
なお、メインドライバーが単身赴任で一人暮らし、離れて暮らしている配偶者と同居している子供があらたに運転する場合も同様の考え方となります。

1-2.子供が親(メインドライバーまたはその配偶者)と別居

進学や就職などを機に、普段親元から離れて暮らしている子供が、たまに親の車を運転する場合はどうなるでしょう?
このケースでは「運転者限定」のみ見直せばOKです。先ほどと同様、「家族限定」もしくは「限定なし」のいずれかに設定しましょう。

ここで一点注意が必要です。別居の子供に婚姻歴がある場合、自動車保険では「家族」に含まれません。こういった場合は「限定なし」でのみ、子供を補償の対象とすることができます。
そして「年齢条件」に関しては、別居の子供の年齢を考慮して設定する必要はありません。年齢条件は、あくまでも

  1. メインドライバー
  2. その配偶者
  3. 同居している親族

(1)〜(3)のいずれかの方が営む事業の業務(家事を除く)に従事中の従業員

にのみ適用されます。よって、別居の場合は年齢に関係なく補償の対象となるのです。

1-3.子供がたまにしか運転しないのであれば、1日保険の活用も

SBI損保ではお取扱いしていませんが、親の保険の設定はそのままにしておき、子供が運転する時だけ「1日保険」に加入するという方法もあります。
親の自動車保険の契約内容は変更せずに、子供が運転中の事故について1日単位で補償ができるので、保険料を節約できる場合があります。ただし、契約できる日数に制限があるので、子供の運転頻度が高いのであれば、親の自動車保険の補償の範囲に含めた方がよいでしょう。

また、1日保険は「自家用普通乗用車」「自家用小型乗用車」「自家用軽四輪乗用車」のみが対象であることが多いようなので、「自家用小型貨物車」や「自家用軽四輪貨物車」の場合は親の自動車保険で対応しましょう。

詳しくは取扱い保険会社へ直接ご確認ください。

2.親から車を譲り受ける場合

A親から車を譲り受ける場合

ここまでは「親の車を子供がたまに運転」を前提としたお話でした。
ですが、免許取得をきっかけに、子供が親の車を譲ってもらい、親は別の車を購入する、ということもあるでしょう。
その場合、車の保険については、以下のような選択肢があります。

  • 親の加入していた保険を子供へ譲る(記名被保険者を親→子へ変更)
  • 子供が新規で保険に加入する

それでは、それぞれに必要なお手続きと、加入する時のポイントを解説します。

2-1.親の加入していた保険を子供へ譲る(記名被保険者を親→子へ変更)

親が加入していた保険のノンフリート等級が7等級以上の場合、その等級を引き継ぐことが可能なので、年齢が若い子供でも保険料を抑えることができるメリットがあります(ただし、等級の引き継ぎは親子が同居している場合のみに限りますので、ご注意ください)。また、親は別の車を購入した場合、あらためて保険に新規加入する必要があります。

【契約中の自動車保険で必要になる主なお手続き】

  • 記名被保険者(メインドライバー)の変更:親→子供へ(※保険料を子供が支払う場合は、契約者も親→子へ変更)
  • 車両所有者の変更:親→子供へ(※車を譲渡する場合のみ)
  • 運転者限定、年齢条件の見直し
  • 使用目的の見直し
  • 補償内容・特約の見直し(※ただし、保険期間の途中で車両保険・車内外身の回り品補償特約をなし→ありへ変更は不可)

【親があらためて保険に加入する際のポイント】

  • 中断証明書を持っている場合は、その等級を使用しましょう。通常の6S等級からスタートするより、保険料が安くなります。
  • 子供に譲った契約も含め、同居の親族のなかで11等級以上の自動車保険があるかどうか確認しましょう。この場合、7S等級からスタートできるので、こちらも通常の6S等級からスタートするより、保険料が安くなります。
  • 子供に譲った保険の内容を確認し、補償が重複しないように加入しましょう。重複を避けることで、保険料が節約できます。

2-2.子供が新規で保険に加入する

親が子供に対して「車は譲ってあげるけど、保険は自分で加入しなさい」という場合はこちらになります。また、親と子供が別居している場合は、このお手続きしかできません。

【契約中の自動車保険で必要になる主なお手続き】

  • 車両入替:子供に譲る車→あらたに購入する車
  • 運転者限定、年齢条件の見直し(今までと運転者が変わる場合)
  • 補償内容・特約の見直し(※ただし、保険期間の途中で車内外身の回り品補償特約をなし→ありへ変更は不可)

【子供があらたに保険に加入する際のポイント】

  • 中断証明書を持っている場合は、その等級を使用しましょう。通常の6S等級からスタートするより、保険料が安くなります。
  • 親の契約も含め、同居の親族のなかで11等級以上の自動車保険があるかどうか確認しましょう。この場合、7S等級からスタートできるので、こちらも通常の6S等級からスタートするより、保険料が安くなります。
  • 親の保険を確認し、補償が重複しないように加入しましょう。重複を避けることで、保険料が節約できます。

3.子供の車をあらたに購入する場合

B子供の車をあらたに購入する場合

免許を取ったばかりの子供は、経験の浅い新米ドライバー。こすったりぶつけたりする可能性も高いので、リーズナブルな中古車を購入して乗る、というケースも多いでしょう。もしくは、免許を取ったお祝いとして、親から車をプレゼントしてもらう、ということもあるかもしれません。 そのような場合も、親と子供が同居しているなら、親の自動車保険のノンフリート等級を子供に譲ることができますし、もちろん子供が新規で保険をかけるということもできます。

3-1.親の加入していた保険を子供へ譲る(記名被保険者を親→子へ変更)

【契約中の自動車保険で必要になる主なお手続き】

  • 記名被保険者(メインドライバー)の変更:親→子供へ
  • 車両入替:現在契約中の車→あらたに購入する車
  • 運転者限定、年齢条件の見直し
  • 使用目的の見直し
  • 補償内容・特約の見直し(※ただし、保険期間の途中で車両保険・車内外身の回り品補償特約をなし→ありへ変更は不可)

【親があらためて保険に入る契約のポイント】

  • 中断証明書を持っている場合は、その等級を使用しましょう。通常の6S等級からスタートするより、保険料が安くなります。
  • 子供に譲った契約も含め、同居の親族のなかで11等級以上の自動車保険があるかどうか確認しましょう。この場合、7S等級からスタートできるので、こちらも通常の6S等級からスタートするより、保険料が安くなります。
  • 子供の保険を確認し、補償が重複しないように加入しましょう。重複を避けることで、保険料が節約できます

3-2.子供が新規で保険に加入する

【親の自動車保険】

  • 特に運転者が変わらないのであればお手続き不要

【子供があらたに保険に入る契約のポイント】

  • 中断証明書を持っている場合は、その等級を使用しましょう。通常の6S等級からスタートするより、保険料が安くなります。
  • 親の契約も含め、同居の親族のなかで11等級以上の自動車保険があるかどうか確認しましょう。この場合、7S等級からスタートできるので、こちらも通常の6S等級からスタートするより、保険料が安くなります。
  • 親の保険を確認し、補償が重複しないように加入しましょう。重複を避けることで、保険料が節約できます。

【番外】別居の子供に等級継承ができる場合

ここまで、子供にノンフリート等級を譲ることができるのは、同居の場合のみ、とお話してきました。
ですが、一定の条件を満たせば、別居している子供にノンフリート等級を譲ることができます。
その条件とは、「保険期間の初日以降に、同居の期間があった場合」です。保険開始日以前から別居していて、現在に至るまでずっと別居という場合は、当然ノンフリート等級の引き継ぎはできません。しかし、別居となったのが保険開始日以降の場合、「記名被保険者変更に関する等級継承期間の延長特則」というものを適用し、ノンフリート等級を引き継ぐことができます。ただし、保険開始日以降、同一住所にお住まいになっていた事実が客観的に確認できる公的資料の写しをご提出いただくことが必要です。このような場合、インターネット上でのお手続きはできません。SBI損保サポートデスクまで、お電話にてご連絡ください。

他社の満期をもって保険を切り替える場合はインターネットからのお手続きが可能です。またノンフリート等級を引き継げるかどうかは所定の条件がございますので、念のためご契約前に必ずお電話にてお問い合わせください。

自動車保険契約の補償内容も見直しましょう

車両保険について

車両保険について

親の車を子供が運転する際の心配事として、「今まで車両保険に入ってなかったけれど、子供も運転するなら車両保険をつけておかないとちょっと怖いな」というものがあります。
ですが車両保険は、車両の入替を伴わない限り、保険期間の途中で追加(“なし”から“あり”への変更)ができません。そのため、子供が家の車を運転する可能性がでてきたら、更新のタイミングで車両保険を付帯しておくことをおすすめします。

尚、もともと車両保険を付帯している場合は、車両保険の種類を期間中に変更することは可能です。この場合、子供が運転するようになるまでは「車対車+限定A」タイプを付帯して保険料を節約しておき、子供が運転するようになるタイミングで「一般車両」タイプに変更するということもできます。

おすすめの特約

まだ運転に慣れていない子供が苦戦するものは・・・ズバリ、車庫入れではないでしょうか。
月極駐車場を借りて駐車する、ということであれば、もし車庫入れに失敗して駐車場の一部を破損してしまった場合でも、対物賠償保険で修理費を補償することができます。しかし、駐車場が自宅の車庫の場合、車庫入れに失敗して自宅一部に破損が生じても対物賠償保険では補償されません。対物賠償保険はあくまでも「他人」の物に対する補償のため、自分や家族の所有物を破損してしまった場合は使えないことが多いのです。

このような場合に備えておすすめの特約が「自宅・車庫等修理費用補償特約」です。
車庫入れに失敗し、自分や家族が所有している住宅・車庫を壊してしまった場合、その修理費用を30万円を限度に補償できる特約です。(※この特約では、記名被保険者の方、または運転者本人、その父母、配偶者もしくは子が所有、使用または管理する建物・車庫が補償の対象です。)

なお、この特約は「車両保険」が付帯されている場合にのみセットできる特約です。そのため、先述のとおり、子供が家の車を運転する可能性がでてきたら、車両保険やこの特約がいずれ必要になる可能性をふまえ、契約更新するタイミングで車両保険をつけておくことをおすすめします。(※車両保険さえついていれば、特約単体では保険期間の途中で追加することはできます。)

まとめ

子供が免許を取得し車を運転することになったら、親として子供の成長が嬉しくなる半面、心配事も増えるでしょう。うっかり補償範囲や補償内容が不足していた!ということにならないよう、自動車保険についてもしっかり考えていきましょう。

執筆:Y.M
カスタマーサービス統括本部 コンタクトセンター第一部

社会人になるまでは自動車保険とはほとんど縁のない生活を送っていたが、2008年11月、SBI損保サポートデスクのコールセンターオペレーターとして入社し、自動車保険に出会う。損保の奥深さに魅かれ、経験を積み、現在はマネージャーとしてサポートデスクの運営を支えている。

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