ゼブラゾーン(導流帯)とは?走行や停車を避けるべき理由を解説! - SBI損保の自動車保険
交通量の多い交差点付近などでよく見かける白い斜線で囲われた区域を「ゼブラゾーン(導流帯)」といいます。道路交通法で入ることが禁止されているわけではないものの、一般的にゼブラゾーンに入ることは好ましくありません。
本記事では、ゼブラゾーンとは何か、また、ゼブラゾーンに関する交通ルールなどについて解説します。自動車を運転する人や、これから運転免許を取得する人はぜひ覚えておきましょう。
目次
ゼブラゾーンとは主に「車両の通行を安全で円滑に誘導するため、自動車が進入・走行しないようにしている道路の部分」のことです。ゼブラゾーンというのはあくまで通称で、白い縞模様の標示であるためそう呼ばれていますが、道路交通法の正式名称は導流帯※といいます。
ゼブラゾーン(導流帯)は路面に記される指示標示(道路交通上の決められた場所や、特定の交通方法ができることを指示するもの)の一種です。多車線道路の交差点や複雑な形状をした道路、車線数が減少する手前などに記されていることが多く、交通事故を防ぐ役割を持っています。
前述のとおりゼブラゾーン(導流帯)は、交通事故を防ぐための標示です。そのため、交通量多い交差点や車線数が減少する手前など、交通事故が起こりやすい場所に多く設置されています。
特に交差点は交通事故の多発地帯で、警視庁の資料によると交通死亡事故の半数近くを交差点(交差点内、交差点付近)での事故が占めています※。そのため、ゼブラゾーンのある交差点付近では、より注意を払った運転が求められます。
ここでは、道路交通法に基づくゼブラゾーン(導流帯)に関する交通ルールを解説します。すでに運転免許を持っている人も、おさらいの意味でチェックしておきましょう。
ゼブラゾーン(導流帯)は道路交通法上、走行は禁止されておらず、罰則もありません。ただし前述のとおり交通事故を防ぐ役割を持つもので、そもそも走行を目的とした区域ではありません。この区域を走行することで交通事故等のリスクが高まるため、避けて走行するべきでしょう。
また、ゼブラゾーンを記している白線はアスファルト舗装より滑りやすいという特徴があります。そのため雨や雪などの悪天候時はスリップやパンク等の危険性も高まります。そのようなリスクを回避する意味でも、ゼブラゾーンの走行は避けるべきです。
ゼブラゾーン(導流帯)の走行同様、この区域に自動車を停めることは道路交通法で禁止されていません。しかし、本来の目的は自動車の通行を安全で円滑に誘導するために設置されているものなので、この区域に停車や駐車をするのは好ましくありません。
前述のとおりゼブラゾーン(導流帯)は交通事故のリスクが高い場所に設置されていることが多いため、当然そのような場所での停車や駐車は避けるべきでしょう。
ゼブラゾーン(導流帯)を走行していて交通事故を起こした場合、過失割合が高くなる可能性がある点にも注意しましょう。過失割合とは、交通事故に対する責任の割合のことです。
たとえば進路変更車(A)と車線を直進する自動車(B)が事故を起こした場合の基本過失割合※は、進路変更車のほうが大きくなることが一般的です。しかし車線を直進する自動車(B)がゼブラゾーンを走っていた場合、過去の判例ではBの過失割合が10%〜20%ほど引き上げられる傾向にあります。
路面標示には、ゼブラゾーン(導流帯)によく似たものがあります。交通ルールを守って安全運転するために、以下の路面標示との違いも知っておきましょう。
立ち入り禁止部分は、車両の進入や駐停車が禁止されている規制標示(特定の交通方法の禁止や、特定の方法に従い通行するよう指定するもの)です。ゼブラゾーン(導流帯)と同じく白い縞模様で、その外側は黄色の実線で囲われています。
この標示は車線が入りくんでいて進行すべきルートがわかりにくい道路や、見通しの悪いカーブなどによく設置されています。ゼブラゾーン(導流帯)と同じく、交通事故を防ぐ役割を持つものです。
ゼブラゾーン(導流帯)とは異なり車両の進入が「禁止」されているため、違反した場合は罰則(3か月以下の懲役または5万円以下の罰金)があります。
停止禁止部分は、その名のとおり自動車などの停止が禁止されている規制標示です。白い斜線が白色の実線で四角く囲われています。警察署・消防署の前などでよく見られ、緊急車両や路面電車の通行を確保するために設置されています。
立ち入り禁止部分のように進入は禁止されていませんが、信号待ちや渋滞時などでこの区域に止まってしまうおそれがある場合は注意しましょう。こちらも停止が「禁止」されているため、違反した場合は罰則(3か月以下の懲役または5万円以下の罰金)があります。
安全地帯は、歩行者の保護を目的とした指示標示です。白線の枠の外に黄色の実線が記され、路面電車の乗降車エリアや大きな道路にある横断歩道の途中などでよく見られます。車両はこの標示の枠内に進入することを禁止されています。また安全地帯に歩行者がいる際は、徐行しなければなりません。
安全地帯においても上記ルールに違反すると、罰則(3か月以下の懲役または5万円以下の罰金)が課せられます。
ゼブラゾーン(導流帯)は交通量の多い交差点の手前など、交通事故の起こりやすい場所に記されている指示標示です。道路交通法では走行は禁止されていませんが、交通事故を防ぐ目的があるため、安全運転のためには避けて通るべきです。
ゼブラゾーン(導流帯)を悪天候時に走行するとスリップやパンクの危険性もあります。また、この区域を走行中に交通事故を起こした場合、過失割合が高まる可能性がある点にも注意しましょう。罰則がないからといって、走行や駐停車をしてよい区域ではないのです。
自動車を運転する人やこれから運転免許を取得する人は、ゼブラゾーン(導流帯)と、今回紹介した「ゼブラゾーン(導流帯)に似た路面標示」との違いも認識しつつ、安全でスムーズな運転を心がけましょう。
執筆年月日:2023年4月12日
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