自動車のナンバープレートの見方とは? ナンバー変更に伴う手続きも解説! - SBI損保の自動車保険
自動車に取り付けられているナンバープレートには、地名や数字、ひらがななどが記されています。日常生活の中でよく目にするナンバープレートですが、地名や数字、ひらがななどの意味を正確にご存じの方は、意外と少ないのではないでしょうか。また、引越しをしても、同じナンバープレートのままの人もいます。一度作成したナンバープレートは、転居後もずっと使い続けても問題がないのかも気になるところです。
本記事ではナンバープレートの見方や変更手続きについて、わかりやすく解説します。
目次
世間的にはナンバープレートという呼び名が定着していますが、実は正式名称ではありません。普通自動車や小型自動車(二輪を除く)、大型特殊自動車では、「自動車登録番号標」が正式名称であり、軽自動車や排気量250ccを超えるバイクなどは、「車両番号標」が正式名称です。
ナンバープレートの役割は、車両の「識別」であり、ナンバープレートを装着することで交通事故や犯罪が起きたときに迅速な対応を可能にします。
「車台番号」と混同されがちですが、車台番号とは国土交通省が車両1台1台に付与する個別の識別番号であるため、自動車登録番号標や車両番号標とは別ものです。ナンバープレートは引越しや持ち主の変更によって変わる可能性がありますが、車台番号は変更されることはありません。
自動車のナンバープレートには、色や数字、文字などさまざまな情報が見て取れます。これらの情報はその車両の特徴を端的に表しており、プレートの色や数字を見れば、その車両の大体の情報が把握できるしくみです。こちらの項目では、ナンバープレートの見方について詳しく説明します。
ナンバープレートの色には、白、黄、緑、黒などがあり、それぞれの色に意味があります。
主に「自家用」か「営業用」かの用途によって色に違いがあり、自家用の場合、普通乗用車や小型乗用車が白地に緑文字で、軽自動車は黄色地に黒文字と定められています。事業用の場合、普通乗用車や小型乗用車は緑地に白文字で、軽自動車は黒地に黄色文字です。
また白いナンバープレートに赤い斜線が入っているものは、仮ナンバーです。仮ナンバーを装着すると、本来公道を走ることができない自動車に一定区域の走行が許可されます。たとえば車検切れの車両を自走で移動する場合などに、仮ナンバーのプレートが市町村から貸与されます。
なお、仮ナンバーの有効期間は、道路運送車両法35条により5日を超えることができません。5日を超えた場合は懲役や罰金が課せられる可能性がありますので、注意が必要です。
記念ナンバープレートといったものも存在します。記念ナンバープレートとは、東京五輪2020などの特別なイベント時に発行され、カラフルにデザインされた絵柄が特徴です。区分をはっきりさせるために、自家用軽自動車には枠が黄色に縁取られ、事業用車は枠が緑色に縁取られています。
また、特殊ナンバーとして、外交官車両ナンバープレートといったものも存在します。
青色外交官車両のナンバープレートは、外国の大使や領事が使用する自動車に装着されるもので、「外」や「領」といった漢字1文字と、4けたから5けたの数字で構成された、シンプルな青地に白文字、もしくはその反対色のナンバープレートです。一般的なナンバープレートは、国土交通省が発行していますが、外交官車両のナンバープレートは、外務省が発行しているという点が異なります。
ナンバープレートの地名は、その車両の「使用の本拠の位置」で決まります。使用の本拠の位置とは、その車両を管轄している運輸支局や自動車登録事務所の所在地です。運輸支局や自動車登録事務所は、全国に点在し、基本的に複数の市町村をまとめて管轄しています。そのため、運輸支局や自動車登録事務所が自分の住んでいる地域になければ、実際の所在地とは異なる地名のナンバープレートになります。現在管轄区域が1つの市だけのナンバープレートは、川崎市の「川崎」、大阪市の「なにわ」しかありません(ご当地ナンバーを除く)。
また、ナンバープレートの地名は、以前は「茨」や「愛」など漢字1文字の地名が一般的でした。しかし運輸局や自動車登録事務所の増加に伴い、「府県の頭文字」ではなく「陸運局の事務所または支所などの所在地の名称」に変更されています(陸運局とは当時の運輸局)。それにより地名がフルに表示されるようになりました。
分類番号とは、ナンバープレートの地名の横にある3けたの数字です。使用する自動車の用途により、分類番号は決められています。自動車の用途に対応する分類番号は、以下のとおり区分されています。
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分類番号 | 用途 |
---|---|
100番台 | 普通貨物車 |
200番台 | 普通乗合車 |
300番台 | 普通乗用車 |
400番台および600番台 | 小型貨物車・軽貨物車 |
500番台および700番台 | 小型乗用車・軽乗用車 |
800番台 | 特種用途自動車 |
900番台 | 大型特殊自動車 |
000番台 | 大型特殊(建設用途)自動車 |
上記表にある、用途車種についてご説明します。
自動車は、乗用車、バス(乗合自動車)、貨物自動車(トラックやダンプなど)を含んだ総称です。
乗用車は、荷物ではなく、人の移動(乗用)が目的の、バス(乗合自動車)や貨物自動車(トラックやダンプなど)以外の自動車のことです。定員が10人以下となります。バス(乗合自動車)も乗用ですが、こちらは乗車定員11人以上の自動車のことを指します。貨物自動車(トラックやダンプなど)は、名前のとおり、主に貨物を輸送する自動車のことです。
普通自動車とは、排気量2,000cc超、全長4.7m超、全幅1.7m超、全高2.0m超の条件を満たす自動車のことです。小型自動車とは、排気量2,000cc以下、全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.0m以下の条件を満たす自動車のことです。また軽自動車とは、排気量660cc以下、全長3.4m以下、全幅1,48m以下、全高2.0m以下の条件を満たす自動車のことです。特種用途自動車とは、レッカー車、救急車、現金輸送車といった特殊な用途の自動車のことで、大型特殊自動車とは、ブルドーザー、クレーン、ショベルカーといった自動車のことです。
上記の区分において、乗用車が最も普及している車種であり、分類番号300番台の自動車を3ナンバー、500番台の自動車を5ナンバーと呼ぶのが一般的です。
以下の条件を1つでも満たせば、3ナンバーに該当します。
以下の基準をすべて満たした場合、5ナンバーとなります。ただし、以下の基準を1つでも超えた自動車は3ナンバーになります。
ナンバープレートの左下にあるひらがなやアルファベットは、事業用判別番号と呼ばれています。自動車の使用目的によって、使われるひらがなやアルファベットが違います。具体的には以下のようになります。(※普通乗用車の場合)
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事業用 | あいうえ かきくけこ を |
---|---|
自家用 | さすせそ たちつてと |
レンタカー | わ れ |
駐留軍人車両用 | よ(またはEHKMTY) |
「お・し・へ・ん」は以下の理由で、使用されていません。
一連指定番号とは、ナンバープレートの中央にある1から9999の4けたの数字です。一連指定番号は任意に割り振られているため、希望の番号を申請することが可能です(希望番号制度)。
なお自衛隊の車両は、4けたではなく6けたの番号が用いられています。ほかの一般車両と区別して、識別しやすくするため6けたの数字が用いられています。
自動車のナンバープレートは、一度取得したら、ずっとそのままでいいとは限りません。さまざまなタイミングで、ナンバーの変更が必要となることがあります。その場合、普通自動車は運輸支局や自動車検査登録事務所、軽自動車は軽自動車検査協会で原則変更手続きを行うことになります。
こちらの項目では、ナンバープレートの変更が必要になるタイミングについてご紹介します。
ナンバープレートは前述したとおり、使用の本拠の位置を管轄する運輸支局などの所在地が、地名として記載されています。そのため県をまたいだ引越しなどで、管轄運輸支局などが変わった場合、ナンバープレートを変更する必要があります。
ナンバープレートは自動車の車台番号と連動しているため、自動車を乗り換えた場合にはそのまま使用することはできず、新たに別のナンバープレートを取得する必要があります。使わなくなった前のナンバープレートは、運輸支局に返却する義務があります。
ナンバープレートの盗難があった場合には、悪用されることを防止するために、ナンバーを変更して、運輸支局などに盗難理由書を提出しなければなりません。
またナンバープレートを紛失した場合にも、ナンバープレートの変更をして、運輸支局などに遺失または紛失理由書を提出する必要があります。なお、盗難理由書や遺失または紛失理由書の書式は共通で、以下の項目を記載が必要です。
いずれの場合にも、盗難・紛失したナンバープレートが犯罪に使われることがないように、最初に警察に届け出る必要があります。
なおナンバープレートがないと公道は走れないため、市役所で仮ナンバーを取得して警察に届け出るようにしましょう。仮ナンバーの貸し出しは市役所の窓口で行っており、手数料は750円かかります。
ナンバープレートの破損や汚損の場合は、同一番号で再交付手続きが可能です。管轄される運輸支局で、再交付の申請を行いましょう。重度の破損や汚損の場合でも、文字や数字が正確に読み取れない場合は、再交付手続きではなく、登録番号変更手続きが必要になります。
ナンバープレートは上記で紹介したような変更事由がなくても、希望するナンバーやデザインに変更することは可能です。オリンピックなどの大会を記念してデザインされたナンバープレートや、ご当地の図柄入りナンバープレートもあります。
希望ナンバー制度とは、一連指定番号を自分の希望するナンバーに指定する制度です。インターネットから申込むことができ、5,000円程度の申請費用がかかります。なお地域名表示・分類番号・ひらがななどの一連指定番号以外の部分は、変更することはできません。
自動車のナンバーを変更したら、自賠責保険と任意の自動車保険の変更手続きが必要です。手続きをしないと、変更したナンバーと保険証券で記載されているナンバーが違うことになり、交通事故時の保険金の請求で手続きが煩雑になるおそれがあります。
なお、変更方法は保険会社によっても異なりますが、SBI損保の場合は、マイページで必要事項を入力するだけで手続きが完了します。
自動車のナンバープレートからは、「車両の管轄地域」「車両の用途」など多くの情報が読み取ることができ、見方を知っていると非常に便利です。また自分の希望するナンバーを取得できる希望番号制度もあり、ナンバーに自分の好みを反映させることも可能です。
自動車のナンバーが変わるのは、主に引越しや乗り換えのタイミングですが、希望する番号にしたい場合は任意のタイミングで変更することができます。自動車のナンバーが変わったら、自動車保険の変更手続きも忘れずに行いましょう。
自動車保険のご契約の際には、自動車のナンバーが必要になります。SBI損保では無料で自動車保険の見積りを行っていますので、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
執筆年月日:2022年11月20日
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