自動車の維持費がどの程度かかるかは、自動車の購入時や買い替え時に節約を考える際の重要なポイントです。税金や保険料、車検代、メンテナンス費、ガソリン代、駐車場代など、日常的かつ定期的に発生するコストについて、きちんと把握しておくことをおすすめします。
本記事では、自動車の維持費を構成する主な項目を整理し、車種別の年間維持費の目安をご紹介します。さらに、維持費を節約するための具体的な方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
自動車の維持費の内訳
自動車を所有していると、維持費としてさまざまな費用が発生します。自動車の主な維持費の内訳は下記のとおりです。
税金
自動車にかかる税金には、自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)、さらに自動車重量税があります。このうち普通自動車にかかる自動車税(種別割)は、排気量が大きいほど高額になります。軽自動車税(種別割)は初年度登録年月によって税率が異なり、自家用乗用車の場合、2015年3月31日までに最初の新規検査を受けた車両は旧税率で7,200円、2015年4月1日以後に最初の新規検査を受けた車両は現行税率で10,800円となっており、いずれも普通自動車に比べると低額です。
自動車重量税は車検時や新車登録時に納める税金で、車の重量や新車登録からの年数、またエコカー減税の対象かどうかによっても金額が変動します。
保険料
自動車保険には、法律で加入が義務付けられている「自賠責保険(強制保険)」と、その名のとおり任意で加入する「任意保険」があります。
自賠責保険は、自動車事故の被害者救済を目的としたものであり、補償金額には上限があります。一方で、任意保険は無制限補償を加えて万一の備えを充実させるなど、ニーズに合わせた商品が存在するうえ、補償の対象も対人補償だけでなく対物補償や車両保険などを追加可能であるため、保険料もさまざまです。
一般的に、記名被保険者が若年層である場合や高額補償を設定する場合には、保険料が高くなる傾向があります。自動車を使用する目的や頻度に応じて、適切な補償を選びましょう。
車検代
車検(自動車検査登録制度)は、法律によって義務付けられている国土交通省による点検で、新車登録から3年後、その後は2年ごとに受ける必要があります。
車検にかかる費用には、法定費用(自賠責保険料、自動車重量税、印紙代)に加え、整備費用や代行手数料が含まれます。総額は必要な整備内容によって数万円から数十万円まで幅がありますが、走行距離が多い自動車や年式が古い自動車は交換部品が増えるため、費用が高くなりやすいことを覚えておきましょう。
メンテナンス費
日常的なメンテナンスの費用も、自動車の維持費に含まれます。代表的なものは、エンジンオイルやオイルフィルター、タイヤ、ブレーキパッドなどの交換です。これらは走行距離や使用状況によって交換時期が異なりますが、一般的な使用頻度であればオイル交換は数千kmごと、タイヤ交換は数年ごとに必要となります。
また、新車購入から半年後にディーラーなどから案内される6か月点検、道路運送車両法第48条で義務付けられている12か月点検への対応もメンテナンス費に含まれます。6か月点検の費用は主に消耗品代のみ、12か月点検の費用は10,000〜20,000円程度です。安全のためにも忘れず対応しましょう。
メンテナンス費は安全性を確保するために欠かせないものであり、故障や自動車事故を防ぐためにも必要な出費といえます。
ガソリン代
ガソリン代は、自動車の使用頻度や走行距離によって月ごとの負担が大きく変動します。
燃費性能の高い自動車であれば負担を抑えられますが、排気量の大きい自動車や長距離走行が多い場合は負担が増える傾向にあります。また、ガソリン価格は地域によって変動し、都市部と地方では価格差があるほか、山間部を走行することが多い場合は燃費が悪くなるなど、生活環境によっても変動するでしょう。
ガソリン代は、前述したメンテナンスの定期的な実施や、燃費を意識した運転などによって、効率的に抑えることが可能です。
駐車場代
駐車場代は、駐車場を借りると月ごとに発生する費用です。都市部では月額数万円に達することもあり、維持費全体に大きな影響を与えます。一方、地方では比較的安価で借りられる場合も多く、地域差が顕著です。
駐車場代は固定費として毎月発生するため、年間で計算すると相当な金額を負担することになることもあります。自動車を所有する前に、駐車場代を含めた維持費を試算しておくことが、無理のないカーライフを送るために不可欠です。
普通自動車、小型自動車、軽自動車の年間維持費の目安
自動車の維持費は、普通自動車、小型自動車、軽自動車でそれぞれ異なります。ここでは、普通自動車、小型自動車、軽自動車の年間維持費の目安をご紹介します。
なお、普通自動車は重量1.9t、総排気量2.5L超3L以下とし、小型自動車は1.3t、1.5L超2L以下として各種費用を算出しました。また、ガソリン代は170円/L、年間走行距離10,000kmを想定して算出しています。
■普通自動車、小型自動車、軽自動車の年間維持費の目安(2025年10月時点)
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| 費用項目 | 普通自動車 | 小型自動車 | 軽自動車(軽四輪乗用車) | |
|---|---|---|---|---|
| 税金 | 自動車税(種別割)/軽自動車税(種別割) |
50,000円 |
36,000円 |
10,800円 |
自動車重量税 |
16,400円 |
7,800円 |
3,300円 |
|
| 保険料 | 自賠責保険(24か月契約の場合、1年あたり) |
8,825円 |
8,825円 |
8,770円 |
任意保険(年間に支払われた保険料を契約台数で割って算出) |
約72,800円 |
約53,800円 |
約50,000円 |
|
| 車検代(法定費用を除く) | 約18,300円 |
約18,000円 |
約16,600円 |
|
| メンテナンス費 | 約50,000円 |
約50,000円 |
約50,000円 |
|
| ガソリン代 | 約154,500円(燃費約11km/L) |
約89,100円(燃費約21km/L) |
約68,000円(燃費約25km/L) |
|
| 駐車場代(月1万円として算出) | 120,000円 |
120,000円 |
120,000円 |
|
| 合計 | 約491,000円 |
約384,000円 |
約327,000円 |
|
「平成28年度から軽自動車税の税率が変わります」(総務省)
(https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/102384.html)を加工して作成
- *東京都主税局「自動車税種別割」
- *国土交通省「2023年5月1日からの自動車重量税の税額表」
- *国土交通省「自動車損害賠償責任保険基準料率」(2023年1月)
- *損害保険料率算出機構「2024年度(2023年度統計)自動車保険の概況」(2025年4月)に基づき作成
- *国土交通省「自動車燃費一覧(令和7年3月)」
表に記載した金額のうち、保険料や車検代、メンテナンス費用、ガソリン代、駐車場代はあくまで目安です。なお、メンテナンス費用については、洗車は月1回、エンジンオイル交換は年2回、バッテリー交換は2年に1回、タイヤ交換は4年に1回を想定し、およその平均額を記載しました。
自動車の維持費は地域によって異なる
自動車の維持費は、居住地域によって大きく変動します。
都市部では駐車場代が高額で、月額数万円に達するケースも珍しくありません。さらに、都市部は交通量や信号の多さによって燃費が悪化し、ガソリン代も割高になる傾向があります。
一方、地方では駐車場代が安価または無料であることが多く、維持費を抑えやすい環境といえるでしょう。ただし、公共交通機関が整備されていない地域では、一般に通勤や買い物など日常的な移動に自動車が不可欠となり、走行距離が増えることでガソリン代が多くかかる場合があります。
自動車の維持費を節約する方法
自動車の維持費を抑えるには、さまざまな方法があります。主な節約方法は下記のとおりです。
自動車保険を見直す
自動車保険は、保険会社や補償の内容によって保険料が大きく異なります。更新の際は複数の保険会社の見積りを比較し、現在契約中の保険についても不必要な補償がないか見直すことが、節約の第一歩となるでしょう。また、直近で契約更新の必要がない場合にも、重複している補償がないか見直すことで、いざというときの備えを保ったまま費用を抑えられます。
また、保険料は自動車保険の契約方法によっても変わります。支社・支店や代理店を介して契約する「代理店型」よりも、店舗や代理店を介さずインターネットや電話を通じて契約する「ダイレクト型」のほうが、人件費や店舗運営費がかからない分、保険料が低く設定される傾向にあります。補償内容や自動車事故への対応などを比較しつつ、コストパフォーマンスの高いプランを選ぶことで、保険料を節約可能です。
燃費のよい自動車に買い替える
燃費性能の高い自動車に乗り換えると、ガソリン代を削減できます。
ハイブリッド車や電気自動車は、燃料消費が少ないだけでなく、エコカー減税の対象となることで自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)や自動車重量税も軽減されます。初期費用は高めでも、長期的に見れば維持費の削減効果が大きいといえるでしょう。特に、年間走行距離が長い方ほど、燃費のよい自動車への買い替えによる節約効果は大きくなります。
軽自動車に買い替える
軽自動車は排気量が小さく、税金や保険料、車検費用、メンテナンス費用などが普通自動車に比べて安く抑えられます。特に軽自動車税(種別割)は年間10,800円と低額で、自動車重量税や自賠責保険料も低いため、維持費全体を大きく削減可能です。
軽自動車は、都市部での短距離移動やセカンドカーとしての利用に適している点もメリットです。直近で車の買い替えを検討していて、維持費の負担を大きく感じている場合、軽自動車への乗り換えは有力な選択肢となるでしょう。
こまめにメンテナンスを行う
定期的なメンテナンスは、故障の予防と燃費性能の維持につながります。
エンジンオイルやバッテリーの交換、タイヤの空気圧チェックなどのメンテナンスは、定期的に行わないと燃費の悪化や思わぬ修理費の発生につながります。特に、空気圧が低いタイヤは抵抗が増え、燃費が増加する原因になるため注意が必要です。
日常的な点検を習慣化することで、長期的な維持費を抑えるだけでなく、安全性も向上します。たとえば、新車購入から12か月後に受けることが義務付けられている12か月点検なども、忘れずに受けましょう。
ガソリン代を抑える工夫をする
ガソリン代は、給油するガソリンスタンドの選び方や運転方法によって節約可能です。
たとえば、近隣相場より2円安いガソリンスタンドを選ぶようにすれば、年間1,000L消費する場合、2千円の節約になります。また、CO2排出量の削減を心掛けて「エコドライブ」を実践し、急加速や急ブレーキを避けることで、燃料消費を抑えられるでしょう。
年式が古くなったら買い替える
年式の古い自動車は、燃費性能が低下していることが多く、結果としてガソリン代の負担が増加しがちです。また、新車登録から13年が経過すると自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)や自動車重量税が増額されるため、維持費は年々高くなる傾向にあります。
古い自動車は修理費や部品交換の頻度も増えるため、一定の年数を超えたら買い替えを検討するのが合理的です。新しい自動車は古い自動車に比べ、基本的に燃費性能や安全性能が高く、長期的なコスト削減につながります。
車検代を節約する工夫をする
車検を行う業者には、ディーラーのほか、車検専門店、ガソリンスタンド、カー用品店などがあります。車検代は業者によって大きく異なるため、複数の業者から見積りを取ることが重要です。
また、一定の知識があれば、陸運局などに自分で自動車を持ち込む「ユーザー車検」を選ぶことで費用を削減できます。ただし、整備不良があると再検査が必要になるため、少しでも不安があれば、迷わず専門業者に依頼しましょう。
自動車の維持費を把握し、上手に節約しよう
自動車の購入を検討する際は、本体価格だけでなく維持費についても把握することが大切です。一年あたり、どの項目にいくらくらいかかるかをあらかじめ計算しておくことで、想定外の出費に悩まされなくなり、節約の方針も立てやすくなります。
自動車の維持費を抑えるためには、自動車保険を見直す、燃費のよい自動車に買い替える、維持費に応じて節約の工夫をするといった方法があります。まずは自分のケースにあてはめてみて、どこに余計な費用がかかっているかを確認してみてはいかがでしょうか。
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執筆年月日:2026年1月15日