がん保険の乗り換え・見直しで注意すべき7つのポイントとは?

「加入中のがん保険で保障が足りるのか不安」「保険料が高い気がする」そんな不安を感じた時こそ、がん保険の乗り換えや見直しを検討するのに適したタイミングといえるでしょう。
一見どれも同じようにみえるがん保険ですが、実は保障(補償ともいいます)内容は商品により大きく異なります。時代に合ったがん保険に加入しないと、万が一のときに十分な保障を受けられないこともあります。
本記事では、がん保険の乗り換え・見直しのタイミングやメリット、注意すべきポイントなどをご紹介します。

がん保険の乗り換え・見直しで注意すべき7つのポイントとは?

がん保険の乗り換え・見直しが必要な理由

がん保険の乗り換え・見直しが必要な理由

がん保険の乗り換えや見直しが必要といわれる理由は、年々医療技術の進化に伴って、がん治療が変化しているためです。
一昔前のがん治療は、入院や手術での治療がメインでした。しかし、医療技術が進化した現代は、通院での放射線治療や抗がん剤治療が主流になりつつあります。もちろん、入院や手術による治療も行われていますが、入院期間は比較的短く、退院後に通院治療を継続するケースが増えています。

また、身体への負担が少ない効果的な治療も開発されていますが、日本ではまだ承認されていない治療法も多いのが現状です。公的な保険で認められていない治療法や、未承認の医療技術・薬剤を用いる治療は自由診療と呼ばれており、健康保険の適用対象外で全額自己負担になります。

すでにがん保険に加入しているから「がんにかかってもお金の心配はない」と安心している方も多いでしょう。しかし、一昔前のがん保険は、入院や手術に重きを置いた保険商品が主流で、自由診療や通院治療に対する保障がされない場合があります。また、保障がされても条件がある場合や、保険金額が少ない保険商品も多くあります。そのため、がん保険に加入していたとしても、保障内容が古いままの状態にしてしまっていると、がん治療を受けた際に給付金を受け取ってもがん治療費をまかなえない可能性が高くなってしまいます。

このような理由から、最新のがん治療に適した保障内容のがん保険に、乗り換えや見直しをすることが大切です。

がん治療はこんなにも変化している!

がん治療は近年どのような変化を遂げているのでしょうか。がん治療に関するデータから、検証してみます。

まずは、がんの罹患人数の推移を見てみましょう。

がん治療はこんなにも変化している!

がんの罹患数

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  2000年 2010年 2018年
男性 310,118人 468,048人 558,874人
女性 222,115人 337,188人 421,964人
合計 532,233人 805,236人 980,856人

出典:国立がん研究センターがん情報サービス 「がん統計」[全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ)]
※上記数値は出典元からそのまま引用しております。

上記のデータから、がんの罹患数は、この20年ほどで大幅に増加していることがわかります。

がんによる死亡数

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  2005年 2015年 2020年
男性 196,603人 219,508人 220,989人
女性 129,338人 150,838人 157,396人
全体 325,941人 370,346人 378,385人

出典:国立がん研究センターがん情報サービス 「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)

がんによる死亡数も年々増加しています。がん情報サービスによると、罹患数や死亡数増加の主な原因は、人口の高齢化です。

年々増え続けるがん罹患数や死亡数に対して、治療はどのように変化しているのでしょうか。以下の表は、がんによる推計入院患者数と推計外来患者数、がんで入院した場合の平均入院日数を表したものです。

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  2002年 2011年 2020年
入院患者数 139,400人 134,800人 112,900人
外来患者数 119,700人 163,500人 182,200人
平均入院日数 35.7日 20.6日 19.6日

出典:令和2(2020)年 患者調査[厚生労働省]
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/20/dl/kanjya.pdf)を加工して作成

上記のデータから、入院患者数と平均入院日数は減少していますが、外来(通院)患者数は増加していることが見て取れます。
これらのデータから以下のことがわかりました。

  • 人口の高齢化と共に、がんの罹患数とがんによる死亡数は増加している
  • 近年のがん治療は、入院から通院へシフトしている

では、どのようなタイミングでがん保険の乗り換えや見直しを行うのがベストなのでしょうか?

ライフステージが変わるタイミングでがん保険の乗り換え・見直しを検討しよう

ステージの判定方法

がん保険の乗り換えや見直しを行うベストなタイミングは、結婚や出産、マイホーム購入や子どもの独立などライフステージが変わるときです。出費も増えるこの時期に、保障額に過不足はないか、複数の保険に加入されている場合、保障内容に重複しているものはないかなどを確認しましょう。

ライフステージに変化がない場合であっても、10年以上がん保険の見直しをしていない方は、約10年に一度行われる生保標準生命表の改定のタイミングで保険商品の内容や保険料率が大きく変わることが多いため、加入しているがん保険の保障内容が最新のがん治療に適したものになっているか、保険料は新しい商品と比べて割高ではないか、確認されることをおすすめします。

また、更新するタイミングで保険料が上がる場合、複数のがん保険を比較することで、保険料負担の増加を防げる可能性があるため、その機会に見直しや乗り換えを検討するとよいでしょう。

がん保険を乗り換えるメリットとは?

がん保険を乗り換えるメリットとは、今の自分の状況や最新の医療事情に合った保障内容を準備できることです。
がん保険は、保険会社や商品によって保障内容が大きく異なります。最も大きな違いは、定額保障か実額補償かという点です。定額保障とは、「がん診断一時金100万円」や「入院1日につき1万円」などあらかじめ受け取れる給付金の金額が決まっている保障のことです。

がん保険を乗り換えるメリットとは?

定額保障は、給付金の金額がわかっている安心感はあるものの、治療内容によっては給付金だけではまかなえず自己負担金が発生する可能性があります。

一方、実額補償では、実際にかかった治療費が給付金として受け取れます。つまり、自己負担額は実質0円。がん治療にかかる費用をすべて保険でまかなえるため、費用を気にせずに自分に合った治療法が選べます。

幅広い治療方法が提案できるため、がん治療に従事している多くの医師は、実額補償タイプのがん保険が望ましいと考えています。

がん保険の乗り換え・見直しで注意すべき7つのポイントとは?

ステージの判定方法

がん保険の乗り換えや見直しをする際には、注意すべきポイントが7つあります。乗り換えしてから後悔することのないよう、大事なポイントをしっかり把握しておきましょう。

新規加入は可能か?保険料は高くならないか?

1つ目のポイントは、新規加入が可能なのか、今より保険料が高くならないか確認することです。

がん保険に新規加入する際には審査があるため、過去にがんを経験している方やがんと因果関係のある既往症がある方は、新規加入が難しい場合もあります。乗り換えをする際は、新しいがん保険へ加入できることが確定してから、今のがん保険の解約時期を検討しましょう。

また、乗り換えの際、保険料がどの程度変わるのかも重要なポイントです。

保障期間は?保障がない期間ができないか?

2つ目のポイントは、保障の空白期間ができないように保障開始時期を確認することです。

がん保険には、通常90日間の免責期間があります。免責期間とは保険会社が責任を免除される期間のこと。つまり、加入から90日間はがんと診断されても給付金は受け取れません。

がんは進行が早い割に、初期段階だと症状がでないことも珍しくありません。もし免責期間がないと、体調不良を感じながらも、意図的に医師の診断を受ける前にがん保険に加入し、加入後すぐにがんと診断を受け、給付金を受け取るといったことが可能になってしまいます。そのように、不当に給付金を受け取る人が増えてしまうと、給付金の原資となる保険料が高くなるなど、健康な状態でがん保険に加入するほかの加入者への影響も否めません。一見、加入者に不利に感じる免責期間ですが、実は加入者間の公平性を保つために設けられているのです。

がん保険の乗り換えをする際には、空白の期間をつくらないよう、新しいがん保険の免責期間が過ぎてから元のがん保険を解約するという選択肢も検討するとよいでしょう。

終身がん保険と定期がん保険のどちらが自分に合っているか?

3つ目のポイントは、終身がん保険と定期がん保険のどちらが自分に合っているか検討することです。

終身がん保険とは、保障期間が一生涯のがん保険のことです。原則、保険料が上がることがなく、がん保険に加入できなくなるリスクを予防できるというメリットがある一方で、定期タイプよりも割高な保険料設定になっている点や、一度加入すると見直しが難しいというデメリットがあります。
定期がん保険とは、5年や10年など、保障期間が定められているがん保険のことです。加入時の保険料は終身タイプより割安で、定期的な保険の見直しに適しているというメリットがある反面、更新するごとに保険料が上がること、商品によって更新できる年齢の上限があることなどがデメリットとして挙げられます。

両者にそれぞれメリット・デメリットがあるため、判断が難しいポイントですが、家族構成や時代に合った保障を維持するために、定期的に保険を見直し、最新のがん治療に適したがん保険に乗り換えたいと考える方には、定期がん保険の方がおすすめです。がん保険は給付対象となるがん治療は、年々進化しています。十分な給付金を受け取れるようにするためには、カバーできる範囲が広く、様々な治療に対応できるがん保険に加入していることが大前提となります。

また、定期がん保険のデメリットに、商品によって80歳から90歳を上限に更新できなくなることが挙げられますが、本当に80代、90代になっても働き盛りの世代と同等の保障がなくてはいけないのかという点も検討の余地があるでしょう。
これらの点を踏まえて、一生涯の保障が本当にメリットになるのか、それとも見直ししやすいことがメリットなのか、どちらが自分の考えに合っているのか検討することが重要です。

保障内容は?がんの治療費をどの程度カバーできるのか?

4つ目のポイントは、がん治療費をどの程度カバーできるのか、保障内容を確認することです。

保険は形のない商品だからこそ、万が一のときは十分な保障がほしいものです。がん治療費をしっかりカバーできる保険を選ぶために、特に以下の点を確認しましょう。

  • 通院保障の有無と給付金が受け取れる条件
  • 放射線治療や抗がん剤治療の保障の有無
  • 上皮内新生物についての保障の有無
  • 給付金の上限の有無と金額

通院保障や放射線・抗がん剤治療の保障に関しては、特に注意が必要です。「放射線治療の線量の条件を満たさず給付金を受け取れなかった」「入院せず通院したので退院後の通院という条件を満たさず給付金が受け取れなかった」といった事例も存在するため、給付を受けるための条件もしっかり確認しましょう。

治療費以外の生活費は大丈夫か?

5つ目のポイントは、治療以外の費用に充てられる保障が準備できるか検討することです。

がんで入院治療をしている場合でも、家族の生活費や家賃などは変わらず必要となります。しかし、がんの治療をしている期間中、普段通りに仕事ができず、収入が減ってしまう方はたくさんいます。そんなときに必要なのが、がん診断保険金です。

がん診断保険金は使用用途が決まっていないため、生活費に充てることも可能です。傷病手当金制度がない自営業者の方などは、特に対策が必要でしょう。

毎月の治療費の支払いは問題ないか?

6つ目のポイントは、高額になるがん治療費をどのように賄うか検討することです。

がんの治療には、健康保険が適用される保険診療で治療を受けた場合3割負担で平均20万円から30万円の入院費用がかかるといわれています。高額療養費制度を利用しても治療費負担が差し引きゼロになる訳ではありません。

一般的な年収の会社員の場合は、月5万円から8万円程度の支払いが生じます。治療が長引き、限度額認定証を使用し3か月目以降の負担額が軽減されても、毎月4万円ほどの出費が続きます。

特に定額保障のがん保険を選ぶ場合には、自己負担分の治療費を十分カバーできるだけの給付金を受け取ることができるかという点に注意が必要です。

先進医療・自由診療の治療費を支払えるだけの貯蓄はあるか?

7つ目のポイントは、先進医療や自由診療を受けた際の保障があるかどうか確認することです。

先進医療とは厚生労働大臣の承認を受けているが、公的医療保険の対象にはなっていない治療方法のこと、自由診療とは厚生労働省が承認していない治療方法のことです。両者とも、健康保険が適用されないため、全額自己負担になります。

がん治療では身体に負担が少なく効果が高い先進治療や自由診療も多く、代表的な重粒子線治療や陽子線治療では約300万円もの費用がかかります。そんな高額な費用をいったん医療機関の窓口で支払うのは大変な負担です。

しかし、がん保険には、高額になりがちな先進医療や自由診療の治療費を、直接医療機関に支払ってくれるタイプもあるのです。SBI損保のがん保険もその1つ。高額な治療費を立て替えることは難しいと考える方は、先進医療・自由診療の治療費を医療機関に直接払ってもらうことができるがん保険への乗り換えを検討するとよいでしょう。

まとめ

がん治療は日々進化しているため、十分な保障を得るためにはがん保険の乗り換えや見直しが不可欠です。
SBI損保のがん保険は実額補償タイプのため、がん治療費の自己負担を実質無料にできます。また、最新のがん治療に合うように見直しがしやすい定期がん保険で、通院日数に制限はなく、最大1,000万円までがん治療にかかった費用が補償されます。そして、オプションとして、100万円から300万円のがん診断保険金を付帯できるため、治療費以外の生活費の心配も軽減できるでしょう。

まとめ

保険商品で唯一の「AskDoctors 医師の確認済み商品」に認定され、医師100名の93%からSBI損保のがん保険を人に勧めたいと評価されました(AskDoctors調べ)。(※1)

評判の良さは、2024年 オリコン顧客満足度®調査 定期型がん保険で総合1位を獲得したことでも証明されています。(※2)

お手頃な保険料で治療費が実額補償されるだけではなく、SBI損保メディカルセンターによる検査や治療の相談や全国の医療機関および専門医情報の提供サービスを利用することも可能です。

「今加入しているがん保険が、最新のがん治療に適しているかわからない」「保険料を安く抑えたい」などとお考えの方は、この機会に、ご加入中のがん保険と最新のがん保険を見比べてみることをおすすめします。わかりやすい説明を受けることもできますので、ぜひお気軽にご相談ください。

  • ※1
    医師による評価の詳細についてはこちら
  • ※2
    2024年 オリコン顧客満足度®調査 定期型がん保険ランキングは、定期型がん保険6商品からファイナンシャルプランナー30名を対象に、株式会社oricon MEが実施した調査です。

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執筆年月日:2022年9月6日
(最終更新日:2024年1月4日)

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2023年12月 23-0449-12-001