超高齢時代は現役時代にがんにかかることが多くなる!?
高齢化とがんの関係
日本人の平均寿命は、男性79.94歳、女性86.41歳で、今後も延びそうです。寿命が延びるにつれ、定年延長などで65歳以上の高齢者も社員として働き続けるケースが増えると思われます。もちろん、自営・自由業の方も働き続ける期間が長くなるでしょう。つまり、今後、働いている現役時代が長くなるということです。
話は変わりますが――。がんにかかる原因は、はっきりとはつかめていませんが、喫煙や食べ過ぎ・飲み過ぎ、運動不足などの生活習慣が関係していることはわかっています。と言うことは、超高齢時代は、長年にわたる好ましくない生活習慣が原因でがんにかかる人が増えるということです。しかも、現役時代が長くなることで、会社員時代に発症するケースが増えることが予想されます。
会社員の人ががんにかかると、退職や部署異動を余儀なくされることがあります。自ら退職の道を選んだり、部署異動を願い出ることもあるでしょうけれど、会社から指示されてやむなく…という人も。それによって、収入が減ったり途絶えたりすることがあります。筆者の会社員の友人も、がんと診断され、治療を受けながら働き続けています。友人が勤務している会社は大企業なので、仕事が楽な部署に異動させてもらえ、給料はそのままです。このような恵まれた環境で治療を続けられる会社員の人は、そう多くはないと思います。
がんには「社会保障」「企業保障」「自助努力」で対応する
がんにかかった人が高齢者だった場合、公的年金を受け取りながらの就業だと、退職や収入減はさほど経済的ダメージは大きくないかもしれません。でも、若い人で子どもがまだ幼いお父さんの場合は、経済的ダメージは大きいと言わざるを得ません。いずれにしても、経済的ダメージがまったくないことは考えにくいでしょう。そして、長寿になるほど、がんと付き合う時間は長くなります。今や、がんは死に直結する病気ではなくなりつつあるからです。
さて、がんにかかり、治療しながら働き続けるには「会社」と「社会(国)」の理解が必要です。特に、国の理解と支援は欠かせないと言っていいでしょう。国が動けば、「会社」も動かざるを得ないからです。
国も、がんで就業できなくなる社会的損失は深刻だと考えたのでしょう、2013年に策定した「がん対策推進基本計画」に、初めて、就労支援の必要性を明記しました。これを受けて、「会社」も就労支援に力を入れてくると思われます。国の社会保障と企業の保障は、今後、充実させてもらうとして、がんにかかったときのお金の備えは自分でもしておくべきです。つまり、超高齢時代のがんとの付き合い方は、「社会保障」・「企業保障」・「自助努力」の3本の矢(アベノミクスの3本の矢をもじって)で対応するということ。
「社会保障」と「企業保障」は、お国任せ・会社任せですが、自助努力はすぐにでも取りかかれます。とはいえ、貯蓄で備えるには、必要な金額を貯めるまでに時間がかかり過ぎます。やはり、がん保険で備えるのが有効です。今後、がんは通院治療と先進医療が増えることから、これらの費用をカバーしてくれるがん保険を選ぶのが望ましいと考えます。
がんへの備えはやっぱり保険!?
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