戸建ての新築住宅

近年、火災に強い鉄筋コンクリート造のマンションやオール電化の住宅が増加しているので、火災保険は不要なのでは?と思う方もいらっしゃるようです。一方、一度火災を起こしてしまうと大きな損害になることは今も昔も変わっていません。改めて、火災保険の必要性について検証してみましょう。

目次

火災が発生するリスクはどれくらい?

総務省消防庁の調査によると、建物火災は1日約57件発生しています(平成28年)。建物火災の原因は、1位が「こんろ」です。2位以下は「たばこ」、「放火」、「ストーブ」、「配線器具」と続きます。自分が注意しても防げない「放火」が出火原因の3位に入っています。

また、わが国では一戸建ては木造住宅が多く密集している地域もあり、火災が発生すると延焼(もらい火、類焼)による損害を受ける可能性もあります。2016年の火元建物の構造別損害状況によると、建物火災全体の延焼率(※1)は19.5%ですが、そのうち、木造建物の延焼率は32.2%にものぼります。2016年に発生した、糸魚川市大規模火災では、この被災した地域の約9割は、木造住宅だったこともあり延焼が広範囲になってしまいました。日本ではこのような木造住宅が密集している地域が珍しくないため、どの地域においても火災の対策が必要とされています。

もし火災保険に未加入で火災が発生してしまったらどうする?

火災で全焼してしまった場合は、建物の再建費用と家具などの家財購入費用が必要になりますが、火災保険に未加入の場合は、建物再建費用と家財購入費用のすべてを自分で負担しなければなりません。

特に、住宅ローンがある方や住宅と仕事場を兼用している方が、火災保険に未加入の場合に火災が発生してしまうと、建物再建費用と家財購入費用に加えて住宅ローンの残債や仕事場を失うことの損失が大きな負担になってしまいます。
また、過失による火災で他人の家を延焼させてしまった場合どうなるのでしょう。この場合、失火責任法により失火者に重大な過失がある場合以外は、責任を負わないことになっています。つまり、隣家に延焼した場合、賠償責任を負わないのです。だからといって、安心ではありません。重大な過失の場合は例外となります。例えばガスコンロの消し忘れ、寝たばこなどは重過失と見なされることもあります。火災保険未加入で、重過失の火災を起こしてしまった場合、損害賠償を請求され人生のプランが大きく変わる可能性もあるのです。

マンションでも火災保険は必要か?

先に説明したように、建物火災の発生原因には「こんろ」や「たばこ」が上位にあります。火災がおきるリスクは、一戸建てもマンションも同様と思われるかもしれませんが、マンションは、鉄筋コンクリートなどの高い耐火性能をもたせるように建築基準法などで決められているため、一戸建てのような延焼のリスクは高いわけではないのです。ただ、マンションの場合は隣人と壁一枚で仕切られているため、ベランダや玄関ドアからの延焼や消火活動の際の漏水などの二次災害を受ける可能性があり、火災保険が必要と言えるでしょう。

投資用のマンション、火災保険はどうする?

投資用のマンションで火災が発生したらどうなるのでしょう。投資用のマンションのオーナーから「借りる人が火災保険に入るから自分が火災保険に加入する必要はないのではないか」と質問を受けます。マンションを借りる人は、賃貸入居者向けの火災保険に加入します。賃貸用火災保険に借家人賠償任意補償の特約が自動的に付加することが多く、家財とオーナーへの賠償が補償されるのです。しかし、借りている人が原因でない火災や隣室からの延焼に対しては賃貸用火災保険では補償されません。したがって、オーナーも火災保険に加入する必要があるのです。

オール電化住宅でも火災保険は必要?

最近はオール電化の住宅も増えてきました。住宅の熱源をすべて電気でまかなうので、「火を使わないので火災は発生しないだろう、火災保険は必要ないですよね?」と質問を受けることがあります。確かに、建物火災の原因の1位である「こんろ」では火を使わないので安全のようにみえますが、たばこ、電気機器の漏電やコンセントのほこりが火災の原因となることがあります。それゆえ、オール電化住宅でも火災のリスクが全くないわけではありません。

風災・水災や盗難の補償も火災保険にはある

火災保険は、火災が原因となる損害だけでなく、風災や水災、盗難などによる損害も補償します。火災保険の保険金の支払件数は、火災によるものが6,978件、自然災害によるものが183,083件になっています(※2)。そのため、火災以外での住まいの損害にも保険が必要となるのです。住まいの様々なリスクに備えているため火災保険は、必要といえるでしょう。

まとめ

火災に限らず「住まいのリスク」から家を守るためにも火災保険は必要です。火災保険は、補償内容や割引によって保険料が大きく異なることもあります。住宅の構造、耐火性能が優れた住宅、オール電化住宅などに割引があり、特約を付帯するかでも保険料は違います。
補償内容を決める上で、住宅の構造を確認することや居住する所在地はどんな災害のリスクがあるのか、ハザードマップなどを使って知っておくことが重要です。
初めて住宅を購入する場合は、火災保険の内容についてわからないことも多いでしょう。保険会社の相談窓口やファイナンシャルプランナーなどに相談して自分の住まいにあった火災保険を選びましょう。

出典:消防庁ホームページ(http://www.fdma.go.jp/)「平成29年消防白書」(消防庁)(http://www.fdma.go.jp/html/hakusho/h29/h29/html/shiryo1-1-36.html)を加工して作成

損害保険料算定機構2017年度火災保険・地震保険の概況

執筆年月:2018年6月
ファイナンシャルプランナー高杉雅紀子

高杉 雅紀子(たかすぎ まきこ)

生命保険会社8年、工務店13年勤務経験を活かして、お客様第一に考えるFPとして活動しています。保険、住宅ローン、住宅資金計画、自営業向けの老後資金に詳しく執筆や地域でのセミナーで情報提供をしています。主婦・母・自営業の嫁の立場がわかることから、様々な立場の人を応援するFPを目指しています。

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