TOKYO こども TIMES - SBI損保

第80回 メタバース

10.8(土)O.A.(第80回)
メタバース

このところ何かと見聞きする「メタバース」。これはギリシャ語に由来する「超越した」という意味の言葉「meta」と宇宙を意味する「universe」を組み合わせた造語で意味するのはコンピュータネットワークの中に構築された仮想空間のこと。今、このメタバースはあらゆるビジネスの注目の的で空前のブームの様相を呈している感さえあります。これから、特に子供たちの世代は色んなことをメタバースてでやるようになるかもしれません。

例えば、今年の8月には「バーチャル水族館」という夏休み体験プログラムが開催されました。これは子どもが自宅にいながらにしてメタバース上に構築された沖縄美ら海水族館を訪れて水槽の生物をライブで見たり、専門家の話を聴いたりするもの。参加した子どもからは「バーチャルだったから自分の顔を出さずに安心して参加できた」「アバターでみんなで踊ったりして楽しかった」「ただの映像ではなくアバターを自分で動かして見るというのがおもしろかった」といった声が聞かれたそうです。

これがさらに発展したカタチでコロナ禍の中、旅行会社を中心にメタバース旅行の取り組みも始まっています。展覧会、商談イベント、学会などにも利用されていくでしょう。子ども関連では、学習塾でメタバースを取り入れているところもあります。普通のオンライン授業よりも分身=アバターで出席するメタバース授業のほうが、子どもの集中力が高く、発言も多いとか。恥ずかしさが軽減するのかもしれません。

それから今、全国に約 20 万人いる不登校の子どもたちに「メタバース登校」という選択肢を用意しようという動きもあります。さまざまな事情で学校に行けない、行きたくない子どももアバターで出席するメタバース学校なら出席しようと思えるでしょうか。メタバースが未来の生活にどんなふうに浸透していくのか? 楽しみですね。

★音声はこちらから