女性の場合のがん保険の選び方を解説します

がんには女性特有のものがあり、女性と男性ではがんにかかりやすい年代や部位が異なっています。近頃は女性用のがん保険も出てきているため、女性の場合は、男性と比べより多い種類の中からがん保険を選ぶ必要があります。今回は、女性ならではの視点から、がん保険の選び方や必要性について解説します。

目次

女性特有のがんとは

女性特有のがんには、乳がん(※)、子宮頸がん、卵巣がんなどがあります。これらのがんの特徴は、年齢が若くても、普通のがんより罹患リスクが高いことです。そのため、30代〜50代前半では、男性よりも女性のほうががんの罹患率が高くなっています。女性特有のがんについて、もう少し詳しく見てみましょう。
※乳がんは男性でも罹患する可能性があります。

乳がん

乳がんは、女性に最も多いがんの一つです。30代から増え始め、40代前半から50代にかけて最も多くなります。しこり、痛み、赤みなど自覚症状がある場合も多いです。

乳がんの症状と特徴・原因となる要素とは
乳がんの症状と特徴・原因となる要素とは

乳がんは女性の11人に1人がかかります。超音波検診で何度も同じところを見られて、不安になった経験がある人もいるのでは?しかも、初期はしこりや赤み、痛みなどの自覚症状がないことも。早期発見・治療のために、リスクを上げる要素や自己触診をご紹介します。

子宮頸がん

子宮がんには子宮頸がんと子宮体がんがありますが、子宮の入り口である子宮頸部の上皮(表面の細胞)にできるのが子宮頸がんです。子宮頸がんは、近年、50代以上の罹患率が減少する一方、20代など若い世代の罹患率が高まっています。子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が主な原因です。このウイルスは主に性交渉によって感染するため、性活動が活発な若い世代の罹患率が高まっていると考えられています。また、喫煙も罹患リスクを高めます。

子宮頸がんの症状と罹患の可能性…オリモノ異変や不正出血は婦人科へ
子宮頸がんの症状と罹患の可能性…オリモノ異変や不正出血は婦人科へ

不正出血やオリモノに臭いがあると、もしや子宮頸がん!?と不安になる方も多いと思います。初期症状、進行した場合に現れる症状やステージ(病期)から、子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)について、治療法や検診まで詳しく解説します。

卵巣がん

卵巣がんは、初期では症状がなく、早期発見が難しいがんと言われています。卵巣がんの家族歴や、出産歴がないことなどが、主なリスク要因と考えられています。

上皮内新生物とは

女性特有のがんを特約で補償する商品もあります

女性特有のがんのもう一つの特徴として、「上皮内新生物」と診断されるケースが多いということが挙げられます。上皮内新生物とは、がん細胞が上皮細胞に留まっているがんのことです。がんが、基底膜(きていまく)という薄い膜を破って深いところまで広がっていない状態です。上皮内がんと呼ばれることもあります。上皮内新生物は、比較的治療がしやすく、きちんと治療すれば転移の心配もありません。

上皮内新生物を補償の対象とするかは、がん保険により異なります。上皮内新生物でも通常のがんと同じ額の保険金が支払われる商品もありますが、一方、通常のがんより保険金が減額される(1/10など)商品や、上皮内新生物についてはそもそも補償の対象外としている商品もあります。女性の方はやはり、上皮内新生物も補償されるタイプのがん保険を選ぶのがおすすめです。

通常のがん保険と女性用がん保険の違い

保険会社によっては、女性用のがん保険を販売しています。通常のがん保険も女性用がん保険も、基本的な補償に関してはほとんど変わりませんが、女性用がん保険は、女性特有のがんの治療等の補償に特化しているため、次のような補償も付加されている場合があります。

  1. 女性特有のがん手術への上乗せ補償(女性特定ケア給付金、女性特定がん治療給付金など)
  2. 乳がん手術後の乳房再建術の補償(乳房再建給付金など)

しかしながら、上記の補償が上乗せされているため、その分、女性用がん保険は、通常のがん保険より保険料が割高に設定されていることに注意しましょう。

どちらを選ぶべき?

どのがん保険を契約するかじっくり考えましょう

女性特有のがんは若いうちの罹患率も高いため、若いうちからがん保険への加入を検討する人も多いのではないでしょうか。女性特有のがんに備えるには、女性用がん保険がより手厚く治療費等を補償してくれるため魅力的に見えますが、その分保険料も高いです。若いうちは、一般的に収入もそんなに多くないと思われますので、保険料の負担が大きくなるのは家計にとっては厳しいかもしれません。

そして、重要なことは、通常のがん保険でも、基本補償部分によって、女性特有のがんに対する備えはある程度できるということです。加えて、通常のがん保険は、特に保険期間が決まっている掛け捨てタイプ(定期タイプ)のがん保険の場合、若いうちの保険料を安く抑えることができますので、先ほどの保険料の家計にとっての負担も心配する必要がありません。

補償と保険料を比較し、それぞれのバランスに注意して、自分に必要ながん保険を選ぶことが重要といえるでしょう。例えば「若いうちの女性特有のがん罹患がすごく心配」、「親族で、若いうちに女性特有のがん保険に罹患した人がいる」といった場合でなければ、通常のがん保険で十分かもしれません。

女性のがん保険の選び方

補償内容をしっかりとチェックしましょう

通常のがん保険も女性用がん保険もさまざまな商品が出ている今、がん保険自体をそもそも、どのように選べば良いでしょうか。

女性と男性とでは、必要な補償(基本補償)はさほど変わらないといえます。現在は医療が発達し、がんは治る病気になりつつあり、がんによる入院日数も短期化する傾向にあります。しっかりと治療に専念するためにも、入院、手術、通院治療といった基本的ながん治療をしっかり補償してくれるがん保険を選ぶことが重要です。また、がんになったときの補償としての診断給付金や先進医療についても、補償範囲かどうか確認する必要があります。特に先進医療への補償は、適切な治療を受けるためにあった方が安心といえるでしょう。加えて、女性特有のがんだけでなく、それ以外のがんへの補償も十分かどうかチェックしましょう。

女性の場合、がん保険は何歳から入るべき?

がん保険は早いうちからの検討がおすすめです

前述のように、若いうちは女性のほうが男性よりがんの罹患率が高くなっています。特に乳がんや子宮頸がんの罹患率は、30歳前後から急激に上昇していきます。そしてがん保険は、一度がんにかかってしまうと、たとえ年齢が若くても入ることは難しくなってしまうのです。女性の方は、特に20代など早いうちから、がん保険の加入を検討する必要があるでしょう。

執筆年月:2017年9月

執筆者

執筆:一色 徹太(いっしき てつた)

日本生命でのファンドマネージャーや法人営業の経験をいかし、22年間の勤務後、独立系FPに転身。現在、一色FPオフィス代表として、個人相談や執筆、講演に従事。生命保険をはじめ、DC(確定拠出年金)、債券、ETF、デリバティブ、企業年金に特に精通。

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