保険は陳腐化する!?

医療技術の発達で新しい治療方法が誕生

「一生涯の保障が安心」という考え方には、どこか幻想が混じっているのではないか。各社の「定番」と呼びたい商品がリニューアルされるたびに、そんなことを思います。

例えば、がんに罹った人が陽子線治療や重粒子線治療を受ける場合、300万円程度の技術料が健康保険の適用外であることから、当該費用を賄える「先進医療特約」が付加された保険が注目されるようになったのは、この5年くらいのことです。

言い換えれば、2008年以前の「医療保険」や「がん保険」では、高額な先進医療は対応していない可能性が高いわけです。
また、「がん保険」と言えば、80年代までの商品は入院保障と死亡時の保障が手厚くなっています。長期入院が前提で、がんが「治る病気」ではなかった時代だったということでしょう。現時点での利用価値については再考させられる保障内容だと感じます。

終身タイプの保険にご加入されている方は定期的に見直しを

とはいえ「昔の保険に入ったままの人がどれくらいいるだろうか」と思われる向きもあるかもしれません。
たしかに、私が行っている保険相談の場でも、20年を超えて継続している契約について問い合わせを受ける機会は多くありません。

保険数理の専門家に尋ねたところ、業界全体の単年度の解約の発生率をもとに概算すると、10年後にも継続されている契約はせいぜい6割くらい、30年後ともなると2割くらいしか残らないと見られるそうです。長い年月の間には契約者の状況も変わりますし、新しい保険に乗り換えたりする人も相当数いるということでしょう。

終身?定期?メリット・デメリットを知ろう

しかし、このようなことを考えると、実に不思議に思えてくることがあります。医療保障などの分野で、一生涯の保障を約束する「終身」タイプの保険が中心に販売されていることです。
仮に、30歳で保険に加入した人が70歳でがんに罹った場合、保険が機能するのは40年後です。長い時の試練に耐える保障内容であると確信できる根拠はどこにあるのでしょうか。
実際、終身タイプの保険において、各社で発売から10年も経たない間にリニューアルが繰り返されている事実もあります。

今後も、新しい治療法や治療薬が開発されるでしょうから、がんの治療費用はますます高額化していくでしょう。

変わりゆく時代の中で、保障内容が変わらないのは不安材料

契約時の保障が一生涯続くことを売りにしている保険でありながら、発売から数年後には後発商品などと比べて保障内容が見劣りしてくるため、商品自体の「更新」を余儀なくさせられているということでしょう。 であれば、最初から一生涯ではなく長くても10年、出来れば5年くらいの期間の保障をより安く買える保険が増えた方が良いと思います。

もちろん、10年更新タイプの保険では、10年後に、年齢が上がった分、同じ商品を高い料金で買う可能性もありますが、10年後も同じ商品を買い続けるという前提を疑う視点も必要でしょう。
商品説明の際、用いられる「一生涯の保障があるので安心」という論法には、ある種の居心地の良さがあるかもしれません。

しかし、現実問題としては、保障内容がずっと変わらないという、まさにその点が、変わりゆく時代の中での不安材料である、と考えるべきではないでしょうか。

執筆:後田 亨(うしろだ とおる)

「保険相談室」代表、(社)バトン 代表理事
執筆・講演・セミナー講師と保険相談を主な業務内容として、売手の都合から離れた情報発信を継続中。

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