車検の様子

軽自動車は、自動車販売台数のトップを占めるほどの大人気。信号待ちをしている車すべてが軽自動車と言うことも少なくありません。その魅力は維持費の安さ。普通車よりも税金が安いため、車検にかかる費用も抑えられます。

2016年度の車検の相場はディーラーで7〜10万円、整備工場で6〜8万円。車検と言っても、これだけの差が生じる理由は、業者によってサービス内容が異なるからなのです。

車検は3種類、車検費用は2種類

まず軽自動車の車検について説明します。正式には「自動車検査登録制度」と言い、保安基準を満たしているかを確認する検査です。軽自動車の車検は「軽自動車検査協会」で行います。車の状況に応じて新規検査、継続検査、構造等変更検査の3つに分かれます。ではそれぞれについて説明します。

  • 新規検査
  • これまで登録を行っていない新車や、一度廃車にした車両を改めて登録する場合に行います。
  • 継続検査
  • 一般的に継続検査が「車検」と呼ばれています。新車であれは3年、それ以降であれば2年毎に継続検査を受けなければなりません。
  • 構造等変更検査
  • 自動車の長さ・高さ・幅・最大積載量・車体の形状・乗車定員などを変更し、軽自動車が保安基準に適合しない可能性がある場合に受ける検査です。

車検費用は自賠責保険や自動車重量税、検査手数料などの「法定費用」と、事前に業者に依頼する「点検整備費」の2つから構成されます。

車検費用の最低額はいくら?

法定費用

法定費用の内訳は、自賠責保険料・自動車重量税・検査手数料(印紙税)の3つです。それぞれにかかる費用は下記のとおりです。

  • 自賠責保険料
  • 26,370円(24ヶ月)
  • 自動車重量税(2年)
エコカー減税適用 免税 75%減税 50%減税
自家用

0円

1,200円

2,500円

事業用

0円

1,200円

2,500円

エコカー減税適用なし エコカー エコカー以外
13年未満 13年経過 18年経過
自家用

5,000円

6,600円

7,800円

8,800円

事業用

5,000円

5,200円

5,400円

5,600円

  • 検査手数料(印紙税)
申請の種類 申請手数料
保安基準適合証の提出がある自動車の検査

1両につき 1,100円

限定自動車検査証および限定保安基準適合証の
提出がある自動車の検査

1両につき 1,100円

限定自動車検査証の提出があり限定保安基準
適合証の提出がない自動車の持込検査

1両につき 1,200円

その他の自動車の持込検査

1両につき 1,400円

※上記に加え、関係団体での諸手続きにおいては別途費用が必要です。

点検整備費

点検整備費

あらかじめ業者が整備点検をする費用です。車検を行うにあたり、故障箇所の修理や消耗品交換など、業者に自動車の点検整備を依頼することになります。

点検整備費の相場は1万円から5万円くらいですが、業者によって料金は異なります。また消耗品の交換の有無や修理が必要かによっても異なります。では、どこで車検を受けるのがお得なのか、業者の違いを見てみましょう。

車検を受ける業者を選ぶ

業者によって相場も特徴も大きく異なります。業者ごとのメリット・デメリットやアドバイスポイントをご紹介しますので、ご自身に合うと思うものをお選びください。

ディーラーの場合

新車で車を買った方なら購入先のディーラーで車検を受ける人も多いでしょう。手続きは簡単。購入店なら「そろそろ車検ですね」などの案内が届きますので、都合のいい日にディーラーに持ち込むだけでOKです。軽自動車を主力とするディーラーによる車検の費用は下記のとおりです。

S社の車検内容

検査・整備内容 金額
24ヶ月定期点検料

15,120円

検査代行手数料

10,800円

保安確認検査料

6,480円

エンジンルーム・下回り洗浄

5,400円

下回り塗装(一部)

7,344円

法定費用

34,070円

総合計金額

79,214円

D社の車検内容(ベーシックコース)

検査・整備内容 金額
法定点検(56項目)

11,016円

日常点検(15項目)

1,620円

保安確認検査料

9,180円

ブレーキ分解・給油

5,813円

法定費用

34,070円

総合計金額

61,699円

H社の車検内容(ベーシックコース)

検査・整備内容 金額
24ヶ月点検

13,608円

日常点検

2,592円

保安確認検査

9,720円

代行手数料

8,640円

法定費用

34,070円

総合計金額

68,630円

※店舗・地域によって異なる場合があります

多くのディーラーは民間車検場の指定工場として認可を受けているところが多く、その場で車検を取得することが可能です。しかしサービス内容も料金もバラバラで、比較的高めに設定されています。筆者は昔、ディーラーで整備のアルバイトをしていたことがありますが、社員自身も「ディーラーの車検は高い」と言っているほど。
「メーカーの名を背負っているので、使う部品はもちろん純正、単に整備するのではなく、次の車検まで安全に乗れるよう保証料込みの価格」だそうです。

<ディーラー車検のメリット>

  • 自社ブランドに対する整備のノウハウを持っている。
  • 車検箇所以外にも点検項目が多く、早めに不具合を発見できる。
  • 6ヶ月〜1年の保証が付くため、その後の不具合にも対応してもらえる。
  • 納車・引き取りをディーラーが行っていることがある。

<ディーラー車検のデメリット>

  • 車検以外の整備、サービスや保証があるため、全体的に割高である。
  • 車検終了までの期間が3〜5日程度と長い。
  • 新車販売がメインなため、車検にはあまりウェートを置いていないディーラーもある。

<アドバイスポイント>

ディーラーでの車検

ディーラーはメーカーの看板を背負っているので整備が過剰気味になり、車検費用も高めになります。それを付加価値として捉えるならディーラー車検をお勧めします。

車検専門店の場合

近年、整備工場や板金工場がフランチャイズ化した「車検専門店」が増えています。安く、早くがモットー、申し込みはインターネットからでもOK。早く申し込めば、割引も受けられるようです。代表的な3社の軽自動車の料金を比較してみました。

内容 HD社 KB社 KK社
基本料金

5,184円〜10,584円

14,770円

14,040円

検査料

10,800円

事務手数料

3,780円

法定費用

34,070円

34,070円

34,070円

総合計金額

53,834円〜59,234円

48,840円

48,110円

※ともに作業工程60分程度のコースの比較(店舗・地域によって異なる場合があります)

作業時間は60分と早く、雑誌でも読んで待っていれば終了します。30分程度で車検を通す上で必要最低限のチェックを行うコースや、じっくりと点検するコースもあり、希望によって整備内容を選ぶことができます。

<車検専門店のメリット>

  • 安くて速い。
  • 車種やメーカーを問わず対応している。
  • 本部の管理により、比較的質の高いサービスを画一的に受けられる。
  • 民間車検場の指定工場として認可を受けている整備工場が多く修理も行う。
  • 全国展開しているので、コンビニ感覚で気軽に利用できる。
  • 立ち合い点検を実施しているショップも多く、整備内容が可視化できる。
  • 早割やお得な特典を実施している。

<車検専門店のデメリット>

  • 依頼しない限り車検に関する項目以外の整備は行わない。
  • 車検証が後日郵送される。

<アドバイスポイント>

車検を早く、シンプルに済ませたいのなら、車検専門店が最適。ネットでの予約も可能ですので、割引などがある場合は早めに申し込むとお得です。

カー用品店の場合

車検と一緒に購入したカー用品を装着できるのがポイント。軽自動車の車検料金は、法定費用を含め50,000円〜60,000円くらいと差がないので、自分に合ったサービス内容でお店を選ぶのが得策です。

大手3社の車検費用と特典をまとめてみました。カー用品販売だけでなく民間車検場の指定工場として認可を受け、車検にも力を入れているお店が多いのが特徴です。

内容 O社 Y社 J社
基本料金

10,450円〜

16,134円

12,740円

検査料

6,480円〜

13,000円

4,024円

事務手数料

2,000円

法定費用

34,070円

34,070円

34,070円

総合計金額

51,000円〜

65,204円

50,834円

   O社の特典

  • 自社ポイントおよびTポイントの加算
  • 車検時に購入したカー用品を装着
  • 1年間、タイヤ、ガラス、バンパーキズ修理の低額補償

   Y社の特典

  • 土日祝車検OK
  • 早期予約割引(最大3ヶ月前で3,000円)
  • リピート割引2,000円
  • 初回車検割引2,000円

   J社の特典

  • 早期予約割引(最大3ヶ月前で3,000円)
  • リピート割引2,000円
  • 初回車検割引2,000円
  • 家族割1,000円
  • 代車なし割引1,000円

    ※店舗・地域によって異なる場合があります

<カー用品店のメリット>

  • 車検の特典としてカー用品の割引や無料サービスが受けられる。
  • 車検と一緒にショップで買ったカー用品を取り付けることができる。
  • 明るい雰囲気で入店しやすい。

<カー用品店のデメリット>

  • 依頼しない限り車検に関する項目以外の整備は行わない。

<アドバイスポイント>

カー用品店での車検は、サービスも多いためそのメリットを利用しない手はありません。ホイールやマフラーと言った大型パーツはもちろん、オーディオなどアクセサリー類の取り付けと一緒に依頼するとよいでしょう。早割を実施しているところもありますので、ネットなどで早めに予約してください。

民間整備工場の場合

いわゆる「町の整備工場」です。近代化されているところもありますが、昔ながらの「親父さん」が経営している工場もあり、バラエティに富んでいます。ネット予約を行っているところもありますが、電話で予約して見積もりを出してから契約するという流れが多いです。

整備工場には自社工場で車検を通す「認証工場」と、整備を行い業者によって軽自動車検査協会に持ち込む「指定工場」があります。工場の見やすい場所に、どの整備工場かを示すプレートが掲げられているので、それを参考に判断してください。車検費用は整備工場によってバラバラですが、一般的にディーラーよりも安く抑えられています。

ある整備工場の車検費用

軽自動車
法定費用

34,070円

点検費用 車検整備一式

18,900円〜

検査機器測定

5,800円〜

代行料

8,640円〜

支払合計

67,410円〜

<民間整備工場のメリット>

  • 幅広い車種に対応している。
  • 家庭的な雰囲気で、予算に応じた対応を行ってくれる。
  • 修理が必要な場合、リサイクルパーツを使う、溶接するなど安価に仕上げてくれる。
  • 整備を主な業務としているため、技術が担保されている。

<民間整備工場のデメリット>

  • 土日祝は休業していることが多い。
  • 基本的に車両は、持ち込み・引き取り。

<アドバイスポイント>

社長自身が現役の整備士の場合が多く、長年培ってきた技術で車を見てくれるため、「車の主治医」として、整備、点検、修理など、長く付き合いたい場合に最適です。新車や中古車の販売も行っている工場もあるので色々と便利です。

ガソリンスタンドの場合

給油をしていると、「そろそろ車検が近いですね。当店でいかがですか」などと声をかけられることはありませんか。どこの街にもあるガソリンスタンドは、身近な車検場と言えます。

なじみのガソリンスタンドで車検を依頼している人は少なくないでしょう。最近では24時間営業の店も多いため、いつでも申し込める便利さや親しみやすさがありますね。ガソリンスタンドでは車検をグループ内の工場か下請け工場に出すため、費用が抑えられているのも人気の理由です。

あるガソリンスタンドの車検費用

軽自動車
法定費用

34,070円

点検費用:基本点検料

22,704円

支払合計

56,774円

<ガソリンスタンドのメリット>

  • なじみのガソリンスタンドは親近感がある。
  • 設備投資を簡略化しているため料金が安い。
  • 特典としてタイヤやガソリンなどの値引きがあることも。
  • 一日車検など、短時間で終了するコースを設定していることがある。

<ガソリンスタンドのデメリット>

  • 外注している場合、整備の状況が確認できない。

<アドバイスポイント>

料金が安く、ガソリンやタイヤ、オイル交換、洗車などの特典があるのはガソリンスタンドならでは。どれも車には必要な消耗品ですので、利用価値は高いと言えます。

車検代行の場合

基本的には点検整備は行わず、業者によって車を軽自動車検査協会に持ち込み、車検を通します。手間がかからない分、基本料金は10,000円程度(別途法定費用が必要)と格安です。

ユーザーに変わって車検を代行するサービスです。基本的に点検整備は行いませんが、整備工場の設備を持っている業者の中には、格安で点検整備を行っているところもあります。

<車検代行のメリット>

  • ユーザー車検の次に安く車検を通すことができる。

<車検代行のデメリット>

  • 点検整備は期待できない。

ショップごとのまとめ

普段のメンテナンスによってどこで受けるかが変わる車検料金を安い順に並べると、一般的には、車検代行→車検専門店→ガソリンスタンド→カー用品店→民間整備工場→ディーラー車検の順になります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、簡単にまとめてみます。

ショップ 相場 メリット デメリット
車検代行

約45,000円

もっとも安い

基本的に整備点検なし

車検専門店

約50,000円

安くて早い

最低限の整備

ガソリンスタンド

約57,000円

なじみの店は親近感有

車検の外注が多い

カー用品店

約65,000円

パーツの取り付けOK

最低限の整備

民間整備工場

約67,000円

整備スキルが高い

土日祝は休業が多い

ディーラー車検

約70,000円

自社車のノウハウ有

金額が高い

自分に合った車検を選ぼう

車検は、車が安全に公道を走ることができるかを確認する作業ですが、検査項目以外は確認されません。エンジンオイルが汚れていても、ミッションオイルが減っていてもそのままです。

従って普段からメンテナンスがしっかりできていれば、保安基準に適合しているかの確認だけで十分です。しかしあまりメンテナンスを行っていない場合や、故障を未然に防ぎたいと思う人は、少し高くてもディーラーや点検整備のあるコースをお勧めします。

軽自動車の車検費用に関するQ&A

車検のついでに修理をしたい、車検ってどんな検査をするの?車検が切れたまま運転したらどうなるの?など疑問は尽きないでしょう。ここでは車検に付随する質問をQ&A形式にまとめてみました。

車検の際に整備や修理も頼める?

代行以外なら大抵修理も請け負っています。ただしカー用品店やガソリンスタンドは、自社の工場ではなく契約している整備工場に依頼することが多いようです。整備・修理費用はそれぞれ異なるので、複数から見積もりを取ることをお勧めします。

どこに依頼しても検査の基準は一緒?

軽自動車検査協会が行う継続検査に関して検査内容は一律です。ものすごい検査をしているように思うでしょうが、実際の検査内容は下記のとおり。とてもシンプルです。

  • 車のサイズや車体番号が車検証の記載内容と異なっていないか
  • ライト・ランプ類の点灯と光軸の適性
  • タイヤの残量と取り付け具合
  • ワイパーの稼働
  • ハンドルにブレはないか
  • 真っ直ぐ走るか
  • ブレーキの効きとブレーキパッドの残量
  • スピードメーターの作動
  • 排気ガスの濃度と排気音が基準を満たしているか
  • 納税されているか

見積もりは無料?

基本的に見積もりは無料で、インターネットで概算を提示してくれるところも増えています。法定費用以外は業者の「言い値」ですので、数か所から見積もりを取って一番納得できるところに依頼しましょう。

車検が切れた軽自動車に乗っているとどうなるの?

これは重罪です。道路交通法違反の無車検車運行により点数が6点減点されます。当然自賠責保険の期限も切れていますので6点減点されます。免停が初めての方や免停の前歴が消えている方は90日の免許停止、免停の前歴があるもしくは前歴が消えていない方は、1年間の免許取り消しです。

さらに無車検は30万円以下の罰金、無保険は50万円以下の罰金なので、合計80万円が課せられます。罰則もさることながら、保険がかかっていないなんて、もし事故を起こした時のことを考えるとゾッとしますね。

車検切れの車を車検に出すにはどうすればいいの?

レッカーや陸送を頼まなくても大丈夫。自走できる場合は、所轄の区役所・市役所・町役場に出向いて「仮ナンバー」を取得します。仮ナンバーを装着することで一時的に公道を走ることができますので、そのまま業者に持ち込みましょう。

仮ナンバーの取得には運転免許証、車検証・一時抹消登録証・登録事項証明書のいずれか(コピー可)と、自賠責証明書(ナンバーを借り受ける期間有効なもの)、印鑑(認印)、費用750円が必要です。住民票を取るのと同じくらい簡単です。

「車検は高い」は勘違い

必ずしも車検は高くない

高いのは業者の点検整備の費用です。継続検査のための費用はほとんどが自賠責保険と税金で、すべて合わせても34,070円なのです。車検を最低限に抑えたいのなら一度ユーザー車検(車の使用者自身が運輸支局などで車検を行うこと)にチャレンジしてみてもいいでしょう。車のメンテナンスの責任はユーザーにあります。車検の時だけでなく、日頃から車の点検を行ってくださいね。

※各費用は筆者調べ

執筆:吉田 匡和(よしだ まさかず)

現在、車とバイクを一台ずつ所有。19歳からバイクに乗り始め、気が付いたら自分で整備まで行っていた技術系ライダー。その技術は車にも応用し、修理代を浮かせることで家計を助けています。

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