任意保険の選び方のポイント、注意点をチェックしてみてください

任意保険の選び方のポイント、注意点をチェックしてみてください

任意加入の自動車保険(以下「任意保険」といいます)は、物や自分の身体の損害を補償できる保険であり、これらは加入必須の自賠責保険ではカバーできません。任意保険に入っておかないと、もしもの時、自分も相手も大変なことに。保険料の相場や、補償の種類・特約・ロードサービスなど選び方のポイント、車を家族間で譲る場合の注意点をお伝えします。

任意保険と自賠責保険の違い

自賠責保険は「強制保険」であり、事故の被害者の救済を目的として、全ての自動車で加入が義務付けられています。

自賠責保険の保険料は、次回車検までの分をまとめて支払いますので、新車購入時の場合は37か月分の支払いとなり、普通自動車で40,040円、軽自動車で37,780円です(2016年7月現在。沖縄県、離島など、一部地域は金額が異なります)。

自賠責保険では、物損事故や自分の身体に対しての補償がないほか、被害者に対する補償額も低めに設定されているため、実際に事故を起こした場合に補償されないことがあったり、補償額が不足したりするという問題があります。

自賠責保険で補償されない部分をカバーする保険として「任意保険」を利用するのが一般的です。任意保険は、加入するかどうかは「任意」ですが、事故を起こした場合には自賠責保険だけでは補償が足りない部分をカバーできるため、ほとんどの方が任意保険に加入しています。保険料は、加入する自動車の車種や年式、運転者の年齢や運転者の範囲をどうするか、車の利用目的や年間走行距離、車両保険の有無などによって差が大きくなります。ですが、少なくとも年間2、3万円はかかりますので、自賠責保険よりは負担が大きくなります。

自賠責保険は入らないと罰則がある

自賠責保険は、自動車損害賠償保障法によって、全ての自動車に加入が義務付けられています。自賠責保険に加入しないまま運転すると、たとえ事故を起こしていなくても、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が、自賠責保険の加入証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が、それぞれ科せられます。また、無保険での運転は交通違反の違反点数6点となり、免許停止処分となります。

物と自分の身体を補償してくれるのは任意保険だけ

自賠責保険だけでは補償が足りない!?

自賠責保険だけでは補償が足りない!?

自賠責保険の補償範囲は、人身事故(他人を死傷させた場合)の損害のみで、物損事故は対象になりません。また、被害者1名ごとに支払限度額が定められており、限度額は死亡時で3,000万円、怪我の場合は120万円しか無いなど、最低限の補償しかありません。また、自分や車両などの物に関しての補償もありません。

通常、事故を起こして相手の方が亡くなってしまったり、大怪我をしてしまったりした場合は、自賠責保険の補償だけでは足りませんし、自分や車両への被害も大きくなる可能性があります。

自賠責保険 任意保険
相手方の人に対する補償

相手方の物に対する補償

自分側の人に対する補償

自分側の車に対する補償

任意保険の選び方ポイント

任意保険ってどう選べばいいの?

任意保険ってどう選べばいいの?

自動車の任意保険に加入するには、ディーラーや中古車販売店などの代理店から加入する方もいれば、インターネットでダイレクト型(通販型)の自動車保険に加入する方もいます。

代理店から加入する場合は、補償内容を詳しく聞けたり、加入時の書類を整えてくれたりするので手間がかかりません。その上、実際に事故を起こした場合にも、連絡をすれば代理店に手続きをしてもらえるので安心です。ただ、その分保険料は高めになります。

ダイレクト型の保険は、自分で補償内容を選び、保険金の請求も自分で行わなければならないのですが、保険料は安くなっています。最近は、ダイレクト型保険でもコールセンターが充実していて、24時間事故を受け付けているところもあります。また、加入時や保険金請求の際も電話で詳しく説明してくれるため、代理店から加入する保険と比較しても、不便さをあまり感じません。一般的に、ダイレクト型の方が保険料は安いので、保険料を節約したいのならダイレクト型がおすすめです。

ダイレクト型を選ぶ場合、保険の補償内容をきちんと把握しておき、どのくらいの補償が必要なのか、自分で判断する必要があります。まずは、基本的な補償について見てみましょう。

全ての保険会社で共通している補償の種類

自動車保険に加入する場合、保険会社で共通している基本的な補償は、以下の7種類になります。

補償種類 具体的内容 保険金額(一般的な目安) おすすめの保険金額
対人賠償保険

交通事故で相手を死傷させた場合の損害賠償金や治療費などを補償

無制限

無制限

対物賠償保険

交通事故で相手の車や電柱、店舗などの財物に損害を与えた場合の補償

無制限

無制限

搭乗者傷害保険

保険に加入している車の搭乗者に対し、交通事故で死傷した場合に過失に関係なく補償

1,000万円

1,000万円

人身傷害補償保険

保険に加入している車の搭乗者に対し、交通事故で死傷した場合に、実際の損害額を「実損払い」で補償。契約している自動車以外で起きた事故を補償することも可能。

3,000万円

5,000万円

自損事故保険

自損事故(単独事故)で運転者が死傷した場合などを補償

1,500万円

1,500万円

無保険車傷害保険

交通事故で死亡、後遺障害を負った場合で、相手が無保険車であったり、補償額が不足したりする場合に補償

2億円

無制限

車両保険

自分の車が交通事故、盗難、いたずら、自然災害などで損害を受けた場合に補償

時価車両価格(免責10万円)

時価車両価格(免責10万円)。但し、車の状態により判断

相手方への補償である、対人賠償、対物賠償は必須の補償です。金額は無制限をおすすめします。

搭乗者傷害保険、人身傷害補償保険は、自分や搭乗者を守るための保険です。人身傷害補償保険の方が、他の車に搭乗しているときも補償されるなど、補償範囲は広くなっています。また既に傷害保険に加入しているなら、そちらでカバーされるか確認してみてください。保険料を節約したいなら、重複する部分の補償を外したり、人身傷害補償保険の補償範囲を狭く設定したりするのも方法の一つ。

自損事故保険、無保険車傷害保険は自動的に付帯されるもので、保険金額も変更することができません。しかし人身傷害補償保険と重なる補償ですので、人身傷害補償保険に加入していれば、自損事故保険を外している保険会社もあります。

車両保険は保険料が高いため、経済的に余力があれば、加入を検討してみるのもよいでしょう。加入する場合には、免責金額を高めに設定すると保険料を節約することができます。

特約で「補償を充実」&「保険料を節約」

同じ保険会社で見積もりを取っても、補償内容によって年間保険料が数万円違うこともあります。

自分に必要な補償内容を組み合わせることで、補償を充実させたり、保険料を節約できたりします。

それぞれのケースにおいて補償を選ぶ際のポイントを挙げてみます。

補償内容 補償を充実
させたい
保険料を節約したい 選ぶポイント
対人賠償保険

無制限

無制限

相手方の人に対する補償は、どちらも無制限で。

対物賠償保険

無制限

3,000万円

相手の物に対する補償は減額も可能

搭乗者傷害保険

1,000万円

無し

人身傷害補償保険に加入していればそちらでカバーできるので加入しなくてもよい。

人身傷害補償保険

5,000万円

3,000万円

相手が十分な補償の任意保険に入っていないときに役立つので、補償額を抑えても加入しておきたい。

車両保険

補償範囲が広い一般車両保険

無し。または自損事故や当て逃げなどの場合には補償されない車対車+限定Aタイプ

免責金額を高めに設定すると保険料が抑えられる。

ロードサービス特約

付帯

無し(無料で自動付帯の場合あり)

有料の場合、車の使用頻度や利用範囲などから判断

弁護士費用特約

付帯

付帯

保険料の割に利用メリットはある。

また、保険料を節約するなら、運転者の範囲を家族限定にしたり、年齢制限をつけたりすることも有効です。

ロードサービスで車の故障やトラブル時も安心

ロードサービスが有料の場合は、自分に必要かどうかで付帯判断を

ロードサービスが有料の場合は、自分に必要かどうかで付帯判断を

最近の自動車保険には、ロードサービスが付帯されていることが多くなっています。事故の時だけでなく、キー閉じ込みやガス欠、パンクなどのトラブルにも対応してくれるため、便利なサービスです。

内容を比較する場合は、無料でレッカーできる距離、提携の修理工場数などの細かい点まで見ると、利用しやすいかどうかがわかります。よく自動車で遠出する方は、遠隔地で事故を起こした場合の宿泊費用や、帰宅費用などの限度額もチェックしておくとよいでしょう。

ロードサービスは、無料でついてくる保険会社もあれば、有料オプションのところもあります。有料の場合は自分に必要かどうか、車の使用頻度や行動範囲も考えて、利用価値があるかどうかで判断しましょう。

任意保険のよくある疑問・質問

これまで自動車保険について見てまいりましたが、最後に任意保険についてよくある疑問・質問についてお答えします。

結婚で2台の車を1台にしたい。所有者ではない方が保険を移すことは可能?

結婚した場合には、補償内容の見直しを

結婚した場合には、補償内容の見直しを

例えば、それぞれ車を持っているカップルが結婚して2台の車を1台にするのはよくあることです。妻所有の車を、手続きが煩雑なので名義はそのまま残し、一方で、自動車保険は等級がよい夫を記名被保険者(主に運転する者)にしたいという場合、妻の車に夫の自動車保険を移すことは可能でしょうか?

この場合、1台の車には1つしか保険をかけられませんので、妻が加入していた自動車保険を解約し、もともと夫が所有していた車を売却後、夫の加入している自動車保険の車両を妻名義の車両に入れ替える方法があります(車両入替)。その際、夫の等級は以前のまま引き継ぐことができますが、車が変わるので保険料も変わります。

また、使わなくなった側の等級は「中断証明書」を取得しておけば、一般的に10年間は、新たに車を購入することになった場合でも、以前の等級を引き継ぐことができます。

結婚した場合には、任意保険も住所や氏名(姓が変わる場合)の変更手続きをし、運転者の範囲や年齢条件の変更など、補償内容の見直しが必要です。

1日保険は車を借りる場合にしか使えない?

1日自動車保険とは、親や友人の車を借りる場合に、1日だけ加入する保険です。最近の自動車保険は、保険料節約のため、運転者を家族限定にしている契約が多くなっています。その場合、家族以外の友人や、結婚して別居している子どもが車を運転すると、自動車保険の補償対象外になってしまいます。

そのような場合に備えて、スマートフォンやコンビニエンスストアなどから、1日単位で簡単に加入できる1日保険があります。保険料は24時間500円程度からとなっています。1日保険は、車を借りる場合だけでなく、グループで自動車旅行に行く場合、友人たちと交代で運転する時などにも役立ちます。

また、年に1度帰省する子どもや孫のために、わざわざ運転者限定無しで自動車保険を契約するより、使う時だけ1日保険に加入すれば費用が安くなる場合もあります。

親から車を譲り受ける。保険料を安く抑えるにはどうしたら?

親から車を譲り受けて、子ども名義にするケースもよくあります。この場合、子どもが契約者・被保険者の自動車保険に加入し直すと、年齢によっては保険料が上がる場合があります。というのは、20代など若い世代は事故率が高く、40代、50代の親世代の保険料と比較すると高くなるためです。

ですが、「同居」の親族なら、等級の引き継ぎが可能です。通常は6等級からのスタートですが、ベテランドライバーの親が高い等級をもっているなら、その等級を引き継げますので保険料が安く抑えられます。親が新たに車を購入した場合、一定条件を満たせばセカンドカー割引を利用して等級は7等級からのスタートになります。しかし世帯全体で見ると、子どもが6等級からスタートするより保険料の節約になります。

まとめ

これまで、自動車保険について、補償の種類・特約・ロードサービスなど選び方のポイント、家族間で車を譲る場合の注意点などをお伝えしました。

自動車保険の内容がわかれば、自分でダイレクト型自動車保険に加入することができ、大幅に保険料を節約することも可能です。割引制度も各社で異なりますので、見積もりを取ってみないと保険料もどこが安いのかわかりません。

まずは、複数の保険会社の見積もりを取った上で、どの保険会社の商品が自分に合っているか、どこの保険会社が安いのか、比較検討してみましょう。インターネット見積もりは、車検証と現在加入している自動車保険証があれば、質問項目に答えていくだけで簡単にできます。ぜひ、やってみてくださいね。

執筆:福島 佳奈美(ふくしま かなみ)

ファイナンシャルプランナー(CFP®)。一級ファイナンシャル・プランニング技能士。子育て中の2006年にファイナンシャルプランナー(CFP®)資格を取得。その後、マネーコラム執筆、個人相談、セミナー講師などを中心に活動。子育て世代のライフプランニングや教育費相談、家計見直しなどを得意とする独立系FP。

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